「W32SA」の基本機能を試す──日本語入力とEメール編(2/2 ページ)

» 2005年08月26日 23時52分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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 本文表示中は「*」「#」キーで前後のメールに移動可能。側面のキーにはページスクロールが割り当てられている。フォントサイズは5段階から選択でき、中以上のサイズはボールド表示となる。本文表示中でもフォントサイズは変更可能でそのまま変更が維持される。

 フォントサイズは5段階。最小フォントでは40文字×19行の1画面最大380文字の表示が可能だ

 メール受信はバックグランド受信にも対応。EZアプリ利用時を除く多くの機能利用時にバックグランドでEメールを受信する。またau端末のほぼ標準的な機能となるが、件名や送信元のみを受信して本文は必要なEメールのみ受信したり、アドレス帳に登録済のEメールアドレスからのメールのみ、自動で全文受信したりできる。

 メールの受信方法は4通りから選べる。「指定全受信」はアドレス帳に登録されたアドレスからのEメールのみ本文も自動受信し、あとは差出人と件名のみ受信する機能で、けっこう便利に使える

 メールの手動受信操作も極めて自然。特別な操作をすることなく、未受信の情報を閲覧しようとした時点でメールサーバから受信する。この点は端末の機能実装はもちろん、IMAP4ベースであるauのメールシステムが持つ優位性でもある。

操作性に少々、難あり?──日本語入力

 キー操作の回数を減らせることから、今や携帯電話の標準機能となった日本語入力時の予測変換機能。W32SAでも読み予測、次文節予測共に備える「Advanced Wnn V2」を採用している。初期状態でも多くの読み予測候補が表示され、下キーで予測候補の選択に移行でき、予測候補に通常変換の候補も含んで表示するなど、予測変換機能を積極的に利用させるタイプだ。

 これは辞書学習をしていない状態。読み予測による変換候補も豊富に用意され、単漢字など通常変換の候補も予測候補に含む形で表示される

 au端末では標準機能になりつつある英数変換機能、連続入力や履歴候補からの入力も可能な記号/絵文字の一覧からの入力もサポートし、ポケベル入力にも対応している。

 ただし機能面で、実際に使ってみると違和感を感じる点もある。予測候補には、読み予測による候補以外に、入力した読みにマッチする(読み予測ではない)単語や単漢字の候補も表示される。もちろんこの点は、文字入力のためもキー操作数を少しでも減らすという点では悪くない機能だ。

 半面、紛らわしいのが単語の候補表示だ。例えば初期状態(辞書学習なし)では「打合せ」という単語は読みを「うちあわせ」まで入力しないと候補表示されない。ところが読みを「うちあ」「うちあわ」と途中までの読み入力段階では予測候補がほとんどないにもかかわらず、「打合せ」は候補に表示されない。もちろんこれは「打合せ」が初期状態では単に読み予測辞書に登録されていないからなのだが、違和感を感じる。もちろん一度「打合せ」への変換を行うと、以降は読みが「うちあ」「うちあわ」でも予測候補に「打合せ」が表示されるようになる。

 このように「打合せ」は、初期状態では読みを予測して変換候補にはピックアップしてくれない。予測変換なのに……と違和感を感じた部分だ

 操作面で不満を感じたのが通常変換。予測候補が表示された状態でも左ソフトキーで通常変換に移行できるのだが、移行直後では第一候補がインライン表示されるのみで、候補一覧の表示には再度下キーを押す必要がある。また通常変換時の候補一覧は、1行で1候補と1画面に7候補しか表示されない。数字キーで一覧中の候補をダイレクトに選べるのはいいが、一覧性が今ひとつだ。ページスクロールも可能だが側面のキー操作なので、スムーズとはいいがたい。候補数の多い通常変換こそ一覧性を重要視してほしいところだ。

 通常変換での候補表示は全画面表示となり、1画面に7候補のみの表示。視認性の確保という意味もあるのだろうが、より一覧性の高い表示か、ページスクロールの容易さがほしい

 同じような違和感をカシオ計算機や日立製作所の端末が採用する「ATOK for au+AI推測変換『APOT』」ではさほど感じることはない。また、初期状態では予測候補の表示が控えめな東芝製端末の「モバイルRupo」の場合、予測変換と通常変換/単漢字変換はずっと違和感なく使い分けできる。使い込んで(学習させて)いけばこの違和感は大幅に減ると思うが、できれば改善を進めてほしい部分だ。

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