SD-Audio対応機「W32H」の音楽機能を試す(2/4 ページ)

» 2005年09月16日 23時48分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

使い始めは容易、ケーブル接続での転送速度もまずまず

 SD-Audio機能を使った音楽再生機能は、使い始めるに当たって特に難しい点はない。事前準備としては付属CD-ROMから「SD-JukeBox」をインストールする。あとは「SD-JukeBox」を起動して音楽CDを取り込んだり、MP3ファイルなどを登録すれば、W32Hへの転送準備は終わりだ。SD-AudioはAACフォーマットを採用しているが、iTunesで扱うAACフォーマット──拡張子「M4A」の音楽ファイルは登録できない。この点は注意が必要だ。

 付属の「SD-JukeBox V5.0 LE for W32H」。「for W32H」の部分は再生デバイスを指す。エンコード設定として「W32H」向けの設定しか選択できず、AACエンコード時のビットレートが64K/96K/128Kbpsに制限されている。そのほかでは、筆者の手持ちの市販バージョンと比較しても特に機能制限は見つけられなかった。SD-Audio仕様に準拠である以上、楽曲をminiSDに転送してしまえば他機種でも利用できるはずで、実際ボーダフォンのSD-Audio対応端末(AACに対応した703SH、903SHなど)でも問題なく再生できた

 PCのUSBポートとW32Hの接続は、付属の「USBケーブルWIN」で行う。W32Hの画面に転送モードの選択画面が表示されるので「マスストレージモード」を選択する。すると内蔵のminiSDスロットがメモリカードリーダーとして認識される。マスストレージモードなので「SD Jukebox V5 LE」が動作するWindows XP/2000ではドライバも不要だ。

PCと付属ケーブルで接続するとW32Hにこのような選択画面が表示される。miniSDに楽曲を転送する場合には「マスストレージモード」を選べばいい

 「SD JukeBox V5 LE」でminiSDが認識されていることを確認し、後は任意の楽曲を選択して音楽ファイルの転送を行う。「USBケーブルWIN」での接続はUSB1.1なのでファイル転送速度はおおむね毎秒1Mバイトといったところだが、128Kbpsでエンコードした一般的な音楽ファイルは1曲大体4〜7Mバイト程度。10秒もあれば1曲転送できる計算で、実際8曲収録のアルバムの転送は82秒で済んだ。出かける支度をする間に新しいアルバムを転送するといった使い方にも十分耐え得る。

 ただしMP3ファイルを登録してこれを転送する場合には注意がいる。転送のたびにAACファイルへの変換作業が発生し、実はこちらのほうが時間がかかる。「SD JukeBox V5 LE」にはMP3ファイルを登録できるが、AACフォーマットに変換した状態では登録できない。頻繁にminiSDメモリカードの楽曲を入れ替えるという人は、MP3化済みの楽曲でも、再度音楽CDからAACで取り込みを行い直しておいたほうがいいだろう。

 ちなみに「SD-JukeBox」では、音楽CDのリッピングと同時にminiSDへの転送を行うこともできて、けっこう便利

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