SD-Audio対応機「W32H」の音楽機能を試す(4/4 ページ)

» 2005年09月16日 23時48分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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BGMモードで終話キーを押すとこの画面が表示される。ここに「ミュージックプレイヤーに戻る」があるとさらに親切だろう

 BGMモードではデータフォルダ、アプリ(EZ Felica含む)PCサイトビューアー、PCドキュメントビューアーなどを呼び出すと音楽再生は中止されるが、一般的な利用頻度という意味では音楽再生とメール、Webが並行利用できるのでまず十分だろう。既に触れた通り、音楽再生が中止されても待受画面から決定キーを3回押せば、再生を中断した位置から音楽再生を再開できるので、それほど不便を感じることはなさそうだ。

 付属リモコンはBGMモードでも利用できる点が便利。再生の一時停止/再開、曲間移動、音量調整が可能だ。音量調整はリモコン部にアッテネータが入っているわけではなく、本体側の音量調整を制御するため音質面のデメリットもない。欲をいえば「W31S」やボーダフォンの「903SH」のようにリモコン操作だけで音楽再生を開始できればとは思うが、“ケータイをカバンの奥に放り込む”という人でなければそう不便でもないのかもしれない。

 音楽再生中の音声着信時、Eメール受信時の挙動はミュージックプレイヤー起動時とBGMモードで異なる。リモコン操作を併用するなら、単に音楽再生を行う場合でもBGMモードのほうが便利そうだ。

再生状態 挙動
ミュージックプレーヤー起動時 音声通話を完了するとミュージックプレーヤーの画面に戻るが、音楽再生は一時停止
BGMモード時 音声通話が終了すると音楽再生が一時停止した部分から再開
ミュージックプレーヤー起動時 Eメールはアイコンの変化による受信通知のみが行われ音楽再生には影響を与えない。待受け画面に戻ったら(BGMモードでも可)メールを受信する
BGMモード時 受信画面に切り替わってEメール受信と通知音が流れ、その後音楽再生が一時停止した部分から再開される

大容量メモリは利用できるが、SD-Audioのプレイリストは利用できず

 miniSDは順調に大容量化が進み、国内でも1Gバイトの製品がさほど割高感なく入手可能になってきた。今回は手持ちのSanDisk製1GバイトのminiSDを利用してみたが全く問題なく認識され、500Mバイト以上楽曲を登録しても再生可能だった。

 大容量のminiSDを利用でき、大量の楽曲を保存して楽しめる半面、気になったのがSD-Audio規格のユーザープレイリストが利用できないことだ。SD-Audioではプレイリスト機能が規格化されており、PC上でプレイリストの編集ができるほか、アルバムをそのままプレイリストとして利用することもできる。

 W32Hのユーザーリストは着うたフル/着うたが混在できるメリットがある反面、登録作業はW32Hでしか行えない。さらにSD-Audioの楽曲は一切分類されない単純な一覧からプレイリストに登録する必要があり、今回のように120曲も楽曲を保存してしまうと、リスト作成作業ははっきりいって苦痛だ。

 一覧は登録順なので、アルバム単位で転送すればアルバムの並び順で一覧でき、複数の楽曲を一括選択してユーザーリストへの登録は行えるなど便宜は図られている。しかしやはりSD-Audio規格のユーザープレイリストもサポートしてほしいところだ。W31SA/W32SAやボーダフォンのSD-Audio対応端末ではSD-Audio規格のユーザープレイリストもサポートしており技術的問題はないはずだ。

 ユーザーリストへの楽曲登録は一括選択してまとめて登録できるなど操作性は悪くないのだが、SD-Audio規格のユーザープレイリストをなぜサポートしなかったが謎。着うたフルとの混在を考慮したのかもしれないが、W31SAのように2種類のプレイリストを別管理すれば済むことだと思う。画面右はSD-Audio対応のVodafone 703SH。SD-Audio規格のユーザープレイリストがサポートされており、アルバム単位で容易に再生が可能だ


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