300万画素端末「W41T」「W41K」のカメラを比較する(画質編)荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/4 ページ)

» 2006年03月28日 01時14分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 実はこれ、オートホワイトバランスの精度を見るのにいい構図なのだ。黄色と緑ばかりの中で、色はちゃんと出るだろうか。

左から、W41T、W41K、W41CA

 見てのとおり、W41Kは非常にきれいな写りになった。色もしっかりしているし、誰が見ても菜の花だ。対してW41Tはオートホワイトバランスが思いきり誤認識をし、すごく青くて、くすんだ写りになってしまった。これはまことに残念。

 W41CAも、W41Kに比べるとやや色が浅めでちょっと青い。

 もともと曇天下では晴天下に比べて色温度が高いため、青っぽく写りがちである。その前提で考えると、W41Kの写りは意外に……といっては悪いが、良い出来。「ちょっとこの構図はケータイカメラには意地悪だったかな」と思いつつ撮ったカットで、これだけしっかり描写したのはすごいと思う。

 マクロといえば、花ってことで。

左から、W41T、W41K、W41CA
左から、W41T、W41K、W41CA

 2種類の花を。1つはスミレの一種(ビオラだろうか?)。もう1つはモクレンのつぼみだ。

 どれもマクロモードにして撮ったのだが、W41Tは前作の「W31T」と同様「マクロになってません」(2005年7月26日の記事参照)。普通、パンフォーカスのデジカメのマクロモードは、マクロ用レンズを内部に用意してあって、スイッチでそれをセットするなり切り替えるなりするのだが、Tはそれをしない。代わりに「絞り込むことでピントの合う範囲を広げる」のだ。

 カメラの原理の話なので詳細な解説は省くが、普通のマクロは手前にピントが合って背景がぼける。しかしW41Tの場合、手前にも背景にもピントが合うようになる。これがまず1つのデメリット。もう1つは、マクロモードにするとシャッタースピードが遅くなってより光量が必要になる。だから室内でのマクロモードはまず使えないと思っていい。3つ目に、マクロと呼べるほど撮影距離は短くならない。なぜこんな仕様にしたのか――前回も書いた気がするが――全くのナゾである。

 W41KとW41CAはAF付きだけあって、マクロモードにすると近距離までぴしっとピントが合ってくれる。これは気持ちいい。ただし、どちらも被写体を画面の中央に持ってきてピントを合わせる必要がある。被写体をちょっとずらして撮りたいときは、AFボタンを押して先にピントを合わせてからカメラを動かして撮影したい。

 W41KもW41CAも、マクロの画質は上々。W41Kの方がディテールがシャープで、色がしっかり乗ったコッテリめの絵作りだ。

 今度は、青空をバックに咲き始めたハクモクレンの木を撮ってみた。

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