FOMA らくらくホンIIIは、新たに「iチャネル」や「かな漢字詳細読み上げ」機能、「教科書体」の採用、カメラをルーペがわりに活用できる「拡大鏡」機能、「手書き文字メール」機能、ダブルマイク搭載による「ノイズキャンセル」機能、「自動はっきりボイス」機能など、細かいながらもユーザーの要望に沿った“やさしさ”を提案する機能を搭載した。
また、シニア層のほかに視覚障害を持つユーザーに支持される「読み上げ」機能も向上。新たにかな漢字変換候補の詳細読みに対応する。同音異義の漢字が変換候補に並ぶ場合、その意味を読み上げてくれる仕組みである。例えば「か」を漢字変換する場合、「蚊」「家」「歌」「華」などが候補に出る。この場合「むしの“か”です」「いえの“か”です」「うたの“か”です」「ちゅうかの“か”です」のように読み上げる。
「おまかせ」を実現する機能も多くの工夫が盛り込まれる。
本機は通常の無指向性マイクのほかに指向性マイクも搭載する“ダブルマイク”仕様となっている。一般的な携帯に搭載する無指向性マイクは、自分が話す声のほかに周囲の音も拾う。そのため賑やかな場所で通話するさいには、相手が聞き取りにくくなることもあった。本機では、“自分の声だけを拾う”ための指向性マイクを別途搭載することで、通話相手に対してクリアな音声で送話できるようになっている。これは今後、らくらくホンシリーズ以外の一般的な端末にも搭載されそうな技術だ。
また、FOMA らくらくホンIIでも備わっていた「はっきりボイス」機能は、端末が騒音レベルを感知・認識し、自動的に「はっきりボイス」機能が働くよう進化した。この騒音レベルの測定は待受時も有効で、騒音レベルが高い場合には自動的に着信音の音量を段階的にアップさせる「自動着信音量アップ」機能や、輝度センサー搭載により明るい場所/暗い場所を認識し、自動的に液晶の輝度を調節する「自動明るさ調整液晶」を備える。通常の会話を約0.7倍遅くし、相手の声を聞き取りやすくする「ゆっくりボイス」機能も継承して搭載する。
カメラ操作やメール作成・送受信時も詳しい説明が入り、迷わず操作できる工夫がある。メール機能では新たに、手書きした文字をカメラで撮ってそのままメールで送る「手書き文字」メール機能を搭載した。紙に書いた挨拶文などをカメラで撮影すると、自動的に文字部分を強調(シャープネスをかける)した写真データが保存され、そのデータを添付した状態の新規メールウィンドウが開くまでを自動的に本機が行ってくれる。なお、録音した音声をそのまま送信できる「ボイスメール」機能やガイダンス付きでメール送信までをサポートする「かんたんメール作成」機能も備える。
FOMA らくらくホンIII(F882iES) | |
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外形寸法(幅×高さ×厚み) | 50×104×19.5ミリ |
重さ | 約113グラム |
連続通話時間 | 約140分 |
連続待受時間 | 約460時間(静止時)、約335時間(移動時) |
アウトカメラ | 130万画素CMOS |
インカメラ | 約11万画素CMOS |
メインディスプレイ | 2.4インチQVGA 26万2144色TFT液晶 |
サブディスプレイ | 1.2インチ64×64ピクセル モノクロSTN液晶 |
外部メモリ | miniSD(別売) |
カラー | ゴールド、ピンク、ブラック |
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