“WIN”な「G'zOne W42CA」も優れた「航海機器」なのか勝手に連載!「海で使うIT」(3/4 ページ)

» 2006年07月28日 22時07分 公開
[長浜和也,ITmedia]

赤色フィルターで夜でも電子コンパスが使えます

 これでなんとか「航海に使えるハンドコンパス」相当の使い勝手をG'zOne W42CAの電子コンパス機能に持たせることができた。しかし、もう1つ改善しておきたいポイントがある。それは、TYPE-Rで電子コンパスを使ったときに感じた「夜間は液晶パネルの輝度が明るすぎて、肝心の目標を捉えられなかった」と書いた欠点だ。

 G'zOne W42CAには「配色設定」が用意されていて、その中の「ブラック」は黒を基調とした配色がなされている。このモードなら夜間でもまぶしくないと思ったのだが、実際に使ってみると白い文字が輝いてどうしても視界を遮ってしまう。この状況は輝度が微灯モードになっても変わらない。

 そこで、ここにも「ひと工夫」を加えてみる。といっても具体的な作業内容は「測的目標捕捉照準」ほどではない。単に“赤いフィルター”でディスプレイを覆うだけである。

Photo というわけで“赤いフィルター”を自作する。赤いセロハンでもいいが強度が足りない。そこで、受験生の友である「暗記用赤い透明下敷き」を文具屋さんで調達する
Photo 液晶ディスプレイのサイズに合わせてカット。なお、作例の切り口がきれいな直線でなく“ぐにゃぐにゃ”波打っているのは、揺れる船内で作業している……、ことよりも筆者の不器用さが大きく影響している

Photo カットしたらディスプレイに固定するだけ。テープでガシッと固定してもいいし、作例のように引っ越し屋さんが使う強力な「耐震家具止め」両面テープを使ってもいい。ちなみに「耐震家具止め」両面テープはきれいに取り外し可能であるだけでなく、何度でも接着できるので便利だ
Photo 暗闇で電子コンパスを表示するとこんな感じになる。この画像は微灯状態であるが、「機能設定」にある「微灯設定」で通常の輝度から微灯状態へ移行する時間をできるだけ短くしておけば使い勝手は向上する

 このカスタマイズで赤いフィルターの素材が入手できたのなら、一緒にLEDライトにも同じような工作を施しておきたい。G'zOne W42CAには撮影補助用のライトが内蔵されているが、この輝度が夜間航海で海図を見るのに十分“すぎる”ほど明るい。都合のいいことに、膨張型ライフジャケットのポケットにG'zOne W42CAを入れて液晶ディスプレイの部分だけ出した状態でLEDを点灯させるとちょうど手元の部分が照らされるうえに両手が自由に使えるので、夜間の作業灯として実に重宝する。

 ただし、白色のLEDで照らした海図を見ているとLEDを消したときに視界がまったく利かなくなってしまう。通常、暗い作業場所で照明を使うときは目に刺激の少ない「赤灯」を利用する(戦争映画の軍艦や潜水艦でこのようなシーンを見ることが多いだろう)。そこで、この部分にもメインディスプレイと同じように赤色フィルターを被せることにする。

Photo 撮影用の照明LEDは強力な輝度を持つがその「白」は闇夜の海を見張る眼にはまぶしすぎる
Photo そこで、先ほどの「暗記用赤い透明下敷き」で余った部分からLED用のフィルターを切り出す

Photo 切り出したフィルターを撮影照明用のLEDに被せる。作例では両面テープを使って固定しているが、こちらもがっちりと太いテープで止めるのもアリだ
Photo 膨張型ライフジャケットのポケットにこんな感じで入れておけば、ちょうど手元を照らしてくれる。両手がフリーになるので作業性もいい

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