あらゆる面で「905SH」を凌駕する──アクオスケータイ“2nd Model”への進化開発者に聞く「911SH」(2/2 ページ)

» 2006年11月28日 18時54分 公開
[園部修,ITmedia]
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大幅に進化したワンセグ機能

 先述の通り、“あらゆる面で905SHを上回る”911SHでは、ワンセグ視聴時間が連続4時間から連続5時間に伸びているが、機能の面でも905SHからさらに進化している。

 まず特筆したいのは、ワンセグ視聴時に画質や音質を設定可能になったことだ。「標準」設定のほか、スポーツなどに適した、より鮮やかでくっきり明るく表示する「ダイナミック」、黒レベルを上げて暗部を少し明るく表示し、シャープネスもソフトにした「映画」が用意されており、番組に合わせて簡単に変更できる。

Photo

 「画質の調整はなかなか大変でした。絵作りにはアクオスとしての品位が求められるので、栃木(矢板)にある液晶テレビの部隊にいろいろアドバイスをもらったりもしました」(奥田氏)

 さらに明るさやコントラスト、黒レベル、色の濃さ、色合いなどが好みに合わせて5段階から9段階程度の間で細かく調整でき、シャープネスもソフト/ノーマル/ハードから選べる。サウンドのメニューも標準/ニュース/スポーツ/映画/ドラマ/バラエティ/ミュージック/BASS/サラウンド/サラウンドBASSと豊富に用意されている。画面の明るさは明るさセンサーを利用して自動調整することも可能だ。

 画面を横向きにしてテレビを視聴している際に、表示サイズをワンタッチで切り替える機能も用意した。標準設定でテレビ画面を表示すると、最上部にはピクト行が配置されるが、このピクト表示を消去してテレビの画面を拡大表示することができる。拡大表示はディスプレイの上下幅をいっぱいに利用し、左右を若干カットする「全画面表示」、画面左上を起点に右端と下端をカットする「拡大表示(左上)」、同様に画面右上を起点に左端と下端をカットする「拡大表示(右上)」、画面下部を中心に上端と左右端をカットする「拡大表示(下)」を用意する。また、サイズは小さくなってしまうが、画面をドットバイドット(データの1ピクセルを画面の1ピクセル)で表示する「等倍表示」もある。

 画面を縦にして、データ放送とテレビ画面を一緒に見ている場合でも、データ放送を表示するBMLブラウザ部を小さくして、画面の中央部を拡大表示する機能もあり、テレビを最大限楽しみたいユーザーのために、さまざまな便利機能を提供している。

PhotoPhoto ワンセグの画面は、ピクト行を表示する一般的な表示方法のほかに、ピクトを非表示にして全画面表示にすることもできる。その際は左右が若干切れてしまうが、純粋にテレビとして楽しめ、それほど違和感はない。下の情報パネルはすぐに消える。画面を縦にした場合も、16:9の画面を横幅いっぱいに表示すると小さくなってしまうため、中央部を4:3で見ることができる。メニューなどのユーザーインタフェースのカラーリングもボディに合わせてカスタマイズできる

 レコーダーとしての機能も強化している。「Gガイドモバイル」の電子番組表を利用して予約できるのはもちろんのこと、最大4時間までの連続録画を最大5件まで登録でき、さらに曜日指定や毎日の繰り返し録画にも対応している。曜日指定は毎週だけでなく、月水金だけ、といった設定もできる。テレビ視聴中に番組情報を表示すれば、終了時間を指定した即時録画も可能になった。

 録画した番組は、分割編集機能で必要なシーンだけを抜き出すこともできる。単純な2分割機能だけで、結合する機能はないため、“CMを削除して本編だけにする”といった高度な編集はできないものの、番組中の気に入った部分だけを持ち歩いて人に見せたり、おもしろいCMを保存しておいたりできる。不要な部分を削除してしまえばファイルサイズも小さくできる。

 ちなみにカットする場所は、単体のレコーダーのようにフレーム単位で指定できたりはしないが、再生中に「ファイル分割」を選ぶと分割メニューが表示され、「候補選択」を選ぶと画面を見ながら分割ポイントが選べる。

“シンプルでなじみやすい”デザイン

 ボディのデザインは“スリム&スマート”をキーワードに、シンプルでなじみやすいものとした。

 「905SHでは、布っぽいテクスチャーと金属感という2つの質感を対比させていました。一方911SHでは、光沢のあるグロス仕上げのボディと金属質な帯、あるいはストライプ仕上げのボディと金属質な帯を組み合わせることで、アクセサリーのようなイメージにしています」(奥田氏)

 ディスプレイを閉じた状態で911SHの背面を見ると、グロス仕上げもしくはストライプ仕上げのボディの中央に、人工的なメタリックなラインが配置されており、高級感を醸し出す。しかもこの帯は、よく見るとカラーリングによって2パターンの色がある。写真では分かりにくいが、一方が銀色なのに対し、他方はほのかに金色っぽい仕上げになっている。このあたりも隠されたこだわりだ。

 ボディカラーはブラック、ホワイト、シルバー、バイオレットピンク、ネイビー、シャンパンゴールド、ピンクの7色を用意。このうちブラック、ホワイト、シルバー、バイオレットピンクの4色がグロス仕上げ、ネイビー、シャンパンゴールド、ピンクはストライプ仕上げと表面の質感を変えてある。

Photo 911SHのカラーバリエーションは全7色。すべてが標準色として提供される。カラーは上段がグロス仕上げのブラック、バイオレットピンク、シルバー、ホワイト、下段がストライプ仕上げのシャンパンゴールド、ピンク、ネイビー

 「905SHでは男性ユーザーが中心でしたが、911SHでは男女どちらでも選べるデザインとカラーリングになっています。事前のユーザー調査でも、通常は1〜2色に好みが集まりがちですが、911SHでは色の好みが結構ばらけました。ピンクが2色あったりもしますし、若い女性などにもぜひ持ってほしいですね」(奥田氏)

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