5分で分かる、今週のモバイル事情6月16日〜6月22日

» 2007年06月22日 22時11分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

“2.5GHz帯でWiMAX”、通信キャリアの“あの手この手”

 今週は、総務省の2.5GHz帯割当方針案に対し、“2.5GHz帯でWiMAX”の展開を目指す通信キャリアの対応が活発化。参入条件で優位に立つアッカ・ネットワークスは、7月上旬をめどに事業企画会社「アッカ・ワイヤレス」を設立すると発表。事業免許取得に向けた準備を開始した(6月21日の記事参照)

 同日、イー・アクセスが同社の事業戦略発表会で、“2.5GHz帯でWiMAX”の実現に向け、ソフトバンクモバイルと共同戦線で臨むと発表。両社で「Feasibility Study」(実行可能性、採算性、企業化調査)の検討を進めるとした。イー・アクセスの千本倖生会長は「他キャリアにも参加を呼びかけたい」とし、既存キャリアと組んででも2.5GHz帯を使ったWiMAXに参入できるよう検討を進める意向だ(6月21日の記事参照)

イー・モバイル、新端末と新料金プランを発表

 イー・アクセスの事業戦略発表会の翌日には、イー・モバイルが新料金プランの「ライトデータプラン」とUSB接続型のデータ端末「D01HW」を発表した。

 7月1日から提供するライトデータプランは、データ通信の利用量に応じて料金が2段階に変動する定額制を採用。1カ月のデータ利用量が17Mバイトを超えると月額基本料3480円(年とく割適用時:2480円)に0.0105円/パケットの通信料が従量加算されるが、52Mバイト以上利用した場合でも6480円/月(年とく割適用時:5480円/月)以上の料金は加算されないというものだ。

 6月23日に店頭に並ぶD01HWは、中国Huawei製のUSB接続型データ通信端末で、HSDPAに対応。同社端末として初めて、Mac OS用のドライバが用意され、MacユーザーもHSDPAの高速通信を利用可能になる。

 イー・モバイルの契約数は6月1日時点で約5万件。新料金プランと新端末の投入、エリア拡大で契約数の拡大を目指す。

夏モデルが続々発売

 今週も夏モデル3モデルの発売日が決まった。「ウォークマンケータイ W52S」が19日、「BRAVIAケータイ SO903iTV」が6月22日に店頭に並び、23日にはパナソニック モバイルコミュニケーションズ製のWIN端末「W52P」が発売される。

 また、少し先になるが、ウィルコムのシャープ製スマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」の発売日も7月19日に決定した。

Nokia、Qualcommがイベント

 今週は海外で2つのイベントが開催された。1つはNokiaがシンガポールで開催した「NOKIA CONNECTION 2007」。イベントでは3モデルの新機種が登場。中でも注目なのは、“手のひらサイズ”のHSDPA端末「6121 classic」。重さ89グラムというコンパクトさが魅力で、日本での登場が待たれる。

 Qualcommは「BREW 2007 CONFERENCE」で、EV-DO Rev.Aの高速化規格「EV-DO Rev.B」と、さらにその先の次世代通信技術「UMB」の技術デモを展開。Rev.A以前は1波しか利用していなかった電波(キャリア)を複数束ねて利用することで高速化が図られ、デモでは3波を用いる約5MHz(3.75MHz+ガードバンド)幅で下り最大9.3Mbps/上り最大5.2Mbpsで通信する様子を披露した(6月22日の記事参照)

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