10月10日に掲載した前編では、基本スペックや音声通話、メールなど、より携帯電話に近い部分について触れた。後編となる今回はWebブラウザや通信機能、マルチメディアファイルの扱いなど、よりPDAに近い部分を見ていこう。
HTC X7501は、WebブラウザとしてWindows Mobile 6標準の「Internet Explorer Mobile」に加えて「Opera Mobile」を搭載している。国内ではW-ZERO3シリーズでおなじみの組み合せであり、Opera Mobileはタブブラウズ機能をサポートする点が大きな特徴となる。ブラウザ自体に、X7501ならではのカスタマイズが加えられているわけではないが、5インチの大画面ディスプレイを搭載するため、小さめのフォントや縮小表示にしても実用的に利用できる。
X7501が持つ、Webブラウズ中の機能で面白いものの1つが、加速度センサーを利用したスクロール機能「VueFLO」だ。本体を上下左右に傾けることで、傾けた方向に画面をスクロールできる。スクロールする速度は、傾けた角度に合わせて変わるしくみだ。ブラウザを起動した時点の本体の角度が静止状態になるので、見やすい画面角度を静止状態にしてスクロール機能を利用できるほか、VueFLOのアイコンをタップ&ホールドすることで、その時の本体の角度を静止状態に再設定する事も可能。ブラウザの起動中は本体右の「ブラウザボタン」で機能のオン/オフもできる。実際に利用してみると、スクロール速度の調整も容易で、片手でX7501を持ってWebブラウズする際などにはかなり実用的な機能だ。
X7501の3G通信機能は、日本国内ではドコモのFOMAカードかソフトバンク3GのUSIMカードを取り付けて利用する。音声通話を行う際に自動でネットワークを認識するのは当たり前だが、インターネット接続に関しても設定が自動化されているのは便利なポイントの1つ。FOMAカード/USIMカードを取り付けると、最初の起動時に自動でセットアップ作業が行われ、指示に従って再起動を行うだけでインターネット接続の設定が完了する。
X7501の場合、どちらのキャリアでもインターネットの定額接続は利用できないわりに、設定があまりにも手軽すぎてちょっと不安な面もあるが、そもそもキャリアブランドの端末でも即インターネット接続が行えるのは当たり前なので、利便性という点で見劣りしないと解釈すべきだろう。
通信の管理機能としては「X01HT」などでもおなじみの「comm manager」を搭載。電話、無線LAN、Bluetoothなどの通信機能を個別にオン/オフが可能で、フライトモードのオン/オフ切り替えやActiveSyncの起動なども行える。右側面のボタンからも起動できるので、Webブラウザやメーラーを起動したまま通信手段を切り替えることも容易だ。なお802.11b/gに対応する無線LANには特別な管理ソフトなどはなく、Windows Mobile 6の機能をそのまま利用している。
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