L704iのソフトウェアレベルのユーザーインタフェースは、ほぼFOMAスタンダードといえるもので、日本製端末からの移行でも違和感なく利用できる。一般的なFOMA端末と比べてソフトキーが1段分少ないため、メールへのアクセスが十字キーの下に、アドレス帳へのアクセスが十字キーの上に割り当てられているなどの違いはあるが、アドレス帳の操作性はスタンダードで、メール機能も特にクセはない。メールは題名による振り分けにも対応し、Advanced Wnnを採用した日本語入力はフレーズ予測や次文節予測も備える。文字入力時の自動カーソル移動も、オン/オフと3段階の自動確定までの時間調整が行えるなど細かく設定可能だ。
端末の左側面にはタスクキーが用意され、短押しでタスク切り替え(待受画面、新規タスク起動含む)、長押しで新規タスクの起動が可能だ。
ただマルチタスクで不便なのは、iモード、iメール、iアプリが1つのグループとなり、いずれの組み合せでも同時に起動できない点だ。おそらくこの制限からiモード中のメール受信はバックグラウンド受信でアイコン通知のみになる。すでにメールアイコンが表示されている(未読がある)状態だと新規にメール受信したことが分かりにくく、“メールの連絡を待ちつつ、暇つぶしにiモードを利用する”といったシーンでは少々不便かもしれない。
L704iは、国内メーカー製のFOMA端末と比べて操作面で特に違和感はなく、機能的な見劣りを感じさせることもない。FOMAハイスピードの高速通信を利用できるのも大きなメリットで、音声通話は154、iモードは105、テレビ電話は40の国や地域で利用できる(2007年11月時点)GSM/3Gの国際ローミングに対応しているのも魅力だ。終話キーについては、通話を終了させる以外にもタスクの終了などで利用することもあるため、最初は位置の違いにとまどうかもしれないが、1週間も使えば慣れるだろう。
気になるのは、おサイフケータイに対応していない点。また、海外モデルに搭載されていたBluetoothが非搭載なのは、少々残念に思える。
タッチセンサーの操作には、若干の慣れが必要かもしれないが、操作性はほかのFOMA端末から移行した場合でもさほど違和感はなく、うまくまとまっている。おサイフケータイやうた・ホーダイ、WMAなどの機能が必要ないなら、このデザインに魅力を感じて移行しても、さほどとまどうことなく利用できるだろう。
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