“次世代PHS”にゴーサイン――ウィルコム「1日も早いサービス開始を」

» 2007年12月21日 20時06分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 総務省は12月21日、周波数2.5GHz帯を利用した次世代高速無線通信について、KDDIら6社による「ワイヤレスブロードバンド企画」と、ウィルコムの「次世代PHS」(2.5GHz帯の周波数を使用する広帯域移動無線アクセスシステムの特定基地局の開設計画)に電波を割り当てるよう、電波監理審議会(電監審)に諮問。電監審は同日、2陣営への免許交付を答申し、総務大臣が正式に認定した。

 ウィルコムはこの決定をうけ、「『次世代PHS』導入に向けた2.5GHz帯での免許認定について」と題した声明を発表。認定に当たっては、PHS技術の開発やモバイルデータ通信市場の創生、MVNOを含めたオープン化の推進、国際協力体制の構築、地域格差是正や医療機関での採用実績といった、これまでの取り組みに基づく事業計画が評価されたという。

 次世代PHSは、現行PHSを基礎にモバイルWiMAXと同じOFDMA技術、アダプティブアレイアンテナ技術、MIMO技術を盛り込むことで、上り/下りとも最大20Mbpsのパケット通信を可能とする規格。基地局は自律分散性を持つため、3G携帯電話やWiMAXのように、基地局を設置する際に細かな設計が不要で、現行PHS網を元に次世代マイクロセルネットワークを短期間に低コストで構築できるという。

 声明は、「今日をスタートに、一日も早い『次世代PHS』のサービス開始に向け、全身全霊を傾けて取り組むとともに、現行世代のPHSの拡充にも積極的に取り組み、日本の通信の発展はもとより、国際競争力の強化・地域格差是正・医療ICT化などの公的課題にも寄与していきたいと考えています」と締めくくっている。

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