2月7日、電気通信事業者協会(TCA)が2008年1月末現在の携帯電話とPHSの契約数を発表した。ソフトバンクは2月7日に決算を発表。携帯電話事業が業績を牽引し、大幅な増収増益となった。KDDIは、2007年秋冬商戦で投入する予定だったKCP+端末の「W56T」「W54S」の販売をようやく開始した。
電気通信事業者協会(TCA)は2月7日、2008年1月末現在の携帯電話とPHSの契約数を発表した。2008年1月の純増数は、ソフトバンクモバイルが20万700、KDDIが8万2700、イー・モバイルが3万2600、ドコモが1万9800だった。
ドコモは2007年秋冬商戦向けに投入した905iシリーズの売れ行きが好調だが、機種変更による購入が多いためか1万9800の純増にとどまった。また、イー・モバイルの躍進が目立ちドコモを抜き3万2600の純増を獲得した。イー・モバイルは2008年3月から音声通話サービスも開始する予定で、さらに数を伸ばす可能性がある。
2月7日、ソフトバンクは2008年3月期第3四半期(2007年4月〜12月)の連結決算を発表した。売上は2兆587億6500万円(前年同期比13%増、以下同じ)、営業利益は2601億8800万円(31.9%増)で増収増益となった。そのうち移動体通信事業は売上高1兆2205億9100万円(20.3%増)、営業利益1479億8000万円(30.3%増)だった。
KDDIは1月25日にドコモは1月29日にそれぞれ2007年4月から12月末までの決算を発表しており、全国で携帯電話を提供する3社の数字がそろった。
これらの決算を比べると、ドコモは減収減益の一方、KDDIとソフトバンクは増収増益を果たしている。また2007年4月から12月末までの純増数は、ドコモが52万9400、KDDIは187万8800、ソフトバンクモバイルは170万5000となり、引き続きドコモの不振が続いている。
ただ、ドコモのARPUは6470円でKDDIの6230円やソフトバンクモバイルの4520円と比べると高く、905iシリーズの売れ行きも好調など明るい話題もある。
ドコモ | KDDI | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
売上 | 3兆5220億円 | 2兆1004億円 | 1兆2206億円 |
(前年同期比) | (2.1%減) | (6.3%増) | (20.3%増) |
営業利益 | 6250億円 | 4114億円 | 1480億円 |
(前年同期比) | (7.7%減) | (22.5%増) | (30.3%増) |
純増数 | 52万9400 | 187万8800 | 170万5000 |
ARPU | 6470円 | 6230円 | 4520円 |
※いずれも2007年4月から12月末までの数字。KDDIとソフトバンクは移動通信部門のみ。ARPUは2007年12月末現在 |
富士通は2月6日にモバイルWiMAX向けの基地局「BroadOne WX300」を披露した。続いて2月7日には端末用のRFモジュール「MB86K71」を発表。いずれも、小型で消費電力は少ないとしている。
携帯電話向けLinux推進団体のLiMo Foundationは2月4日、Linuxをベースとした携帯電話向けプラットフォーム「LiMo Platform」のAPIをβリリースすると発表した。またLiMo Platformの開発も予定通り順調に進んでおり、3月に最初のバージョン(Release 1)をリリースする計画も明らかにした。
LiMo Foundationによると、LiMo Platformの最初のバージョンは、同団体の創立メンバーであるMotorola、NEC、NTTドコモ、パナソニックモバイルコミュニケーションズ、Samsung、Vodafone、およびその他の主要メーカーが現在販売している携帯電話に使用されている技術を組み合わせたものであるという。
KDDIが2007年秋冬商戦に投入する予定だった「W56T」「W54S」の販売が、ようやく始まった。いずれも2007年10月の発表時には年内に販売を開始するとしていたものの、2008年にずれ込んでいた。
しかし、2月7日から一部地域で発売したKCP+端末「W54SA」は、2月8日に不具合が見つかり販売を一時中止した。
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