ドコモとミツミ、故障や劣化を診断できるバッテリーを共同開発

» 2008年03月24日 15時30分 公開
[園部修,ITmedia]

 NTTドコモとミツミ電機は3月24日、携帯電話に使われているリチウムイオンバッテリーパックの保護回路モジュールに、インテリジェント機能を搭載するための共同開発契約を締結したと発表した。

 リチウムイオンバッテリーパックには、充電時の過電圧や異常電流などの異常状態を防止し、バッテリーパックを保護する制御回路が組み込まれているが、これに温度異常やバッテリー内部のショートなど、故障と考えられる状態を診断して情報を保持する機能や、使い続けるとともに劣化するバッテリー容量を測定する機能、バッテリーの残量を詳細に計測する機能などを追加する計画。ドコモが研究開発を行ってきたリチウムイオンバッテリーの故障診断や劣化診断などの診断技術と、ミツミ電機のリチウムイオンバッテリーの保護技術、バッテリーの残量計測技術を組み合わせて、新たな保護回路モジュールを共同開発する。

インテリジェント機能の概要
機能 内容
バッテリー故障診断 過電圧、過充電などの異常状態を診断・表示
バッテリー劣化診断 バッテリー容量の劣化度合いを診断、取り換え時期を表示
バッテリー残量計測 通話可能時間、待受時間を高精度に測定・表示
各種情報管理 製造日時を含むバッテリーの製造情報
Photo インテリジェント機能を保護モジュールに搭載する際のイメージ。既存の機能に追加でインテリジェント機能を搭載する

 この機能が実装されると、落下などにより生じたバッテリーパックの異常を発見して情報を表示する、バッテリー残量が指定した基準値を下回った場合にアラームを鳴らす、バッテリーパックの取り換え時期をサインで知らせる、詳細なバッテリー残量を調べる、といったことが可能になり、故障やバッテリー切れを未然に防ぐことが可能になるという。またバッテリーパックに異常が発生した際に、異常温度、異常電圧、異常電流などの履歴を詳細に確認でき、原因の早期把握にも役立つ。

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