フルブラウザ搭載の携帯電話が発売され、SIMロックも解除できるようになるなど、韓国でも携帯電話サービスのオープン化が進んでいる。フルブラウザの利用を可能とする携帯電話としてSK Telecom(SKT)とKTFが、Samsung電子製の「Haptic」フォンを発表したところ、韓国では品薄になるほどの人気になっている。今回はそのHapticフォンに搭載されたフルブラウザを試してみた。
“Hapticフォン”「SCH-W420/SPH-W4200」は、Haptic(触覚の)という名前どおり、触れる操作にこだわった携帯電話だ。3.2インチのワイドQVGAディスプレイはタッチパネルになっており、クリックやドラッグ&ドロップによって端末を操作する。操作を確実に行うため、触れるたびに軽い振動が起こる機構も内蔵されている。地上波DMB、200万画素カメラ、Bluetoothに対応しており、大きさは115(高さ)×55(幅)×12.4(厚さ)ミリ、重さは108グラムだ。
ディスプレイはメニュー画面とウィジェット画面の2種類があり、これらを切り替えて使う。待受画面の下に出ているメニューアイコンを押すと、回転ドアがひっくり返るようなアニメーションとともに切り替わる。さらに、画面の上下にはよく使うアプリのアイコンが並んでいる。
ウィジェット画面では、画面横にウィジェットメニューがあり、自分がよく使うメニューを選択して登録しておける。アイコンは、画面上の好きな位置に配置可能だ。
Hapticフォンには物理的なダイヤルキーがなく、ほとんどの操作をタッチパネルで行う。基本的には、スタイラスペンでディスプレイをタッチする方式で、ペンが触れるたびに軽い振動が感じられる。こういった点は多くのスマートフォンと同じなのだが、Hapticフォンではより直感的で楽しい操作にこだわっているようだ。
例えばアドレス帳の一覧リストを見る場合、リスト上でペンを上下にさっと動かすとリストが上下にスクロールする。ペンが触れる時間が長いとクリックしたことになるので、力加減が重要だ。またアイコンのドラッグ&ドロップは、PC感覚で直感的な操作ができるので、非常に便利だ。
効果音と振動だけでここまで表現できるか、と驚く機能もある。例えばアラーム時間を設定する際、ダイヤル型のアイコンが出てくるのだが、ペンでダイヤルを回すと「カチカチ……」という音とともに振動が起こる。ペンを離すとダイヤルは自動的に元の位置に戻る。まるで本当にダイヤルを回しているような感覚が味わえるのだ。
こうした使っていて楽しいと感じられる機能が、随所に散りばめられているのがHapticフォンの特徴だ。写真アルバムを見ている際も、端末を傾けるとその傾きに沿って写真が流れるように移動する。まるでボールが坂道を転げ落ちるように次第に加速度をつけて流れ、最後の写真まで落ちるとトンと壁にぶつかる振動が起こり流れも止まる。
またゲームの中にサイコロを振るゲームがある。ここでは携帯電話自体を振るとそれに合わせてサイコロも転がるという仕組み。「カラカラ……」という音とともに、サイコロがぶつかり合う振動が起こると、本当にサイコロが入った小箱を振っているかのような感覚だ。
文字入力の方法もさまざまだ。韓国では携帯電話のボタンによるハングルの入力方法がメーカーごとに異なる。例えばMotorolaからSamsung電子の携帯に変えると、最初に苦労するのが文字の入力方法というわけだ。しかしHapticでは異なる入力方法に対応するので、他メーカーからの乗り換えの際に便利だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.