NECエレクトロニクスは5月14日、拡大した低解像度の映像や静止画像を大画面のパネルへ表示する際に生じる、ボケや粗さを改善する技術を開発しと発表した。
「1枚超解像技術」と呼ばれるこの技術は、1枚の画像データの情報を解析・処理することで画像のボケや粗さを改善し、高画質化するもの。画像データを拡大処理する際に、人物や物体の輪郭部分となる画素の表現を調整することで、画質の補正や色再現性を高めて画像を鮮明に表示する。
このアルゴリズムを応用することで、映像データの解像度がQVGAのワンセグを、5倍の解像度となるワイドVGA対応の携帯電話やカーナビゲーション機器で鮮明に表示したり、通常のテレビ放送やDVDに保存したVGAの映像データを、6倍の解像度となるフルハイビジョンテレビで鮮明に表示したりすることが可能になる。
同社は同技術のIPコアを搭載したASIC(特定用途向け半導体製品)の受注を、今年度上期に開始するとしている。
NECエレクトロニクスは、5月14日から16日にかけて東京ビッグサイトで開催される「第11回 組込みシステム開発技術展」に同技術を展示し実演する。
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