さて8GバイトのmicroSDHCに新調したことで、ReadyBoostに限界(4090Mバイト)まで割り当てても半分近く余裕がある。
次は、利用頻度が高いブラウザをmicroSDHCへ移動してしまおう。Firefoxはポータブル用途を想定し、すべてをUSBメモリなどに収められる「Portable Firefox」がある。キャッシュだけをmicroSDHCに保存する手もあるが、容量は十分余裕があることと、Portable Firefoxで運用するほうが確実にHDDアクセスを減らせるはずという考えで、この手段にした。
ブラウザは違うが、前回と同じ条件(ITmediaのトップページ、+D Mobile、+D LifeStyle、+D PCUSERの4サイトを同時に、かつそれぞれ30秒間隔でリロード)で30分間Web表示を繰り返すテストを行ってみよう。今回はインターネット接続に内蔵無線LAN、自動リロードにはFirefoxのアドイン「Tab Mix Plus」を用いた。
結果はテスト30分後のバッテリー残量が52%、稼働可能時間は32分。バッテリー残量5%のバッテリー動作時間は約58分となった。結果は劇的ではないが確かな差が出た。たった5分ほどの差ではあるが、バッテリー駆動時間が短いWILLCOM D4の標準バッテリー運用時においては約10%ほども延びたことになる。決して無視できない値であるといえよう。
Portable Firefoxで運用することを決めても、8GバイトのmicroSDHCにはまだまだ余裕がある。
次はドキュメントの一部を移行しよう。「ドキュメント」「ミュージック」「ピクチャ」「お気に入り」「アドレス帳」「デスクトップ」をVistaの機能を使ってmicroSDHCへ移す。これはHDDアクセスを抑えて少しでもバッテリー駆動時間を延ばすことが目的だが、こうしておくと、意識せずともドキュメントデータ全般がmicroSDHCに保存される。ほかのPCなどからもドキュメントデータを吸い出せるので、万一WILLCOM D4がバッテリー切れに陥った場合も安心。大容量バッテリーが届くまでのちょっとした自衛策にもなるだろう。
次回はUSBとBluetooth、2つの拡張手段を試していく予定。
(続く)
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