ケータイ×ハガキのコラボに“ガリガリ君”キャラ登場EZケータイPOSTで“残暑お見舞い申し上げます”

» 2008年08月11日 16時51分 公開
[房野麻子,ITmedia]
Photo ガリガリ君バージョンの暑中見舞い/残暑見舞いを担当したサミーネットワークス モバイルコンテンツ部 事業開発課の上村篤氏

 ケータイからデコメ感覚でハガキを作成できる「EZケータイPOST」に、赤城乳業の人気アイス「ガリガリ君」のキャラクターがラインアップされている。焼けつくような暑さが続く中、リアルハガキで“パンチの効いた涼しい夏”を届けることが可能だ。

 これまでガリガリ君が、暑中見舞い/残暑見舞いのキャラクターになったことはなく、EZケータイPOSTでの採用が初の事例になるという。ハガキとガリガリ君のコラボが実現した背景について、サミーネットワークス モバイルコンテンツ部 事業開発課の上村篤氏に聞いた。

夏の人気者「ガリガリ君」をハガキに

Photo EZケータイPOSTで作成したガリガリ君のハガキ。このハガキを見て「ガリガリ君にチョコ味ってあったんだ」と知る人もいるという

 EZケータイPOSTは、デコメやプリントシール機を作成するのと同じ感覚でハガキをレイアウトできるケータイ向けサービス。サイト上に用意されたテンプレートにケータイで撮影した写真やメッセージを入れてハガキをデザインし、送りたい相手の住所を入力すれば、紙に印刷されたハガキを送ることができる。(1)オリジナルハガキを1枚から作成できる(2)出先の空いた時間を利用して送れる(3)住所が分からない相手にはEメールで問い合わせてから送れる など、ケータイの利便性を生かしているのが特徴だ。

 このEZケータイPOSTのテンプレートとして登場したのが、赤城乳業の人気アイス「ガリガリ君」のキャラクター。8月末まで、ガリガリ君のキャラクターをあしらった残暑見舞いハガキを送ることができる。

 ガリガリ君は、学生を中心に幅広い人気を誇り、年間2億7000万本も販売されている定番のアイス菓子。ガリガリ君を採用した理由について「最近はユーモラスなキャラクターに対する人気が高まっていることが大きい」と上村氏は説明する。

 「夏のイメージが強いガリガリ君ですが、意外にも暑中見舞いなどのキャラクターとして使われたことがありませんでした。そこで、EZケータイPOSTでやってみませんか? と提案したところ、快く受けていただきました」(上村氏)

 EZケータイPOSTは、ユーザーが注文してからハガキを作成することから、コンテンツホルダーが在庫を持つ必要がなく、試験的な取り組みをしやすいのが特徴だと上村氏。しかし、印刷会社にとっては生産効率の悪いサービスで、1枚から印刷してくれる会社を捜すのに苦労したと振り返る。訪ねたほとんどの会社から「これでは採算が合わない」と断られる中、やっと受けてもらえる印刷会社を見つけたという。

 この印刷会社はハガキに印刷するのではなく、写真を紙に貼り合わせたあとに切っていく方法を採ることで生産効率やコストの問題を解決。印刷されたハガキに比べて厚みが増すが、その厚さがモノとしての存在感を醸し出している。

 「出来上がりは年賀状の写真印刷のようですが、写真印刷だと“同じレイアウトで100枚から”というものがほとんど。これがEZケータイPOSTなら1枚から注文できます。例えば3人にハガキを出す場合にも、それぞれ別のデザインで作成したものを送れるわけです」(上村氏)

 なお、ガリガリ君の暑中見舞い/残暑見舞いではキャラクターをあしらったハガキしか送れないが、これまでEZケータイPOSTでは、母の日にカーネーション、父の日に豆腐をハガキと一緒に送るキャンペーンを行い、好評だったという。今後もさまざまな商品と組み合わせたり、販促ツールとして活用してもらったりする企画を検討しているという。

Photo ユーザーがデザインする要素は、テンプレートの背景、はめ込む写真、「暑中お見舞い申し上げます」などのスタンプ、メッセージの文面の4つだ。メッセージ以外は選択するだけなので、簡単にデザインできる

リアルなモノとケータイを結びつける

 ハガキ印刷の需要は9割が年賀状印刷であり、EZケータイPOSTの提供を開始した当初は「年賀状以外で利用されないのではないか」(上村氏)という不安もあったという。

 「でも考えてみると、引っ越しの挨拶や結婚・出産の報告など、人生の要所要所ではがきを送る機会はあるんです。それがメールでは味気ない。“リアルなものとして送ろう”というところを訴求していきたい」(上村氏)

 暑中見舞いも予想以上に好評で、ガリガリ君の暑中見舞いハガキは、送られた暑中見舞いハガキの3分の1を占める人気ぶりだ。利用者の年齢も若く、これまでハガキを送る習慣がなかった層を取り込めたと上村氏。「ユーモラスなキャラクターと暑中見舞いという組み合わせを、若い人たちがおもしろがってくれたのだと思います」(同)

 「確かに、メールの影響で手紙を書く機会は減っていますが、メールが増えたからこそ、遠くにいる人ともコミュニケーションが取れるようになったという利点もあります。かたや紙、かたやケータイという相反するようなものですが、EZケータイPOSTは両者をうまく融合させたサービス。ガリガリ君の残暑見舞いを皮切りに、手紙を送ることをみなさんに見直してほしいと思っています」(上村氏)

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