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» 2008年09月08日 17時17分 UPDATE

MCPCモバイルソリューションフェア 2008:“組み合わせの妙”を生かした法人向けサービス――KDDI、BREW×UMPCの連携ソリューション

画面サイズや操作性の面では、どうしてもPCに及ばない携帯電話。これをUMPCと連携させ、“組み合わせの妙”を生かしたサービスを提供しようというのがKDDIの提案だ。BREWとWindowsの連携でどんな利便性が生まれるのか。

[後藤祥子,ITmedia]

 ケータイの法人利用が進む中、音声端末型のケータイだけではまかないきれないニーズが生まれつつある。通信速度の高速化や端末の高機能化が著しい携帯電話だが、画面の大きさには限界があり、操作性の面でもPCには及ばない。また、仕事をしているにもかかわらず“ケータイで遊んでいる”ように見えてしまうところも、実は問題になっているという。

 こうした問題を解決する解の1つに「スマートフォン」があるが、端末によっては電話をかけづらく、また、一般的な音声端末と操作性が異なる点が、導入のハードルになっている。

 KDDIがMCPCモバイルソリューションフェア 2008に参考出展した“BREW×Windows”の連携ソリューションは、こうした問題の解決を目指すものだ。「使い慣れたケータイを安価でコンパクトなPCと連携させ、セットで顧客のニーズに応える」とし、それぞれのデバイスを“いいとこ取り”で使えるようにすることを目指す。説明員は「“組み合わせの妙”がこのサービスのポイント」だと胸を張る。

sa_bw01.jpgPhoto Bluetoothを利用したPCとケータイの連携イメージ

ケータイとPC間をBluetoothで接続、場所に応じて使い分け

 BREWとWindowsの連携ソリューションは、両デバイス間をBluetoothで接続し、データやサービスを連携させることで2台持ちの利便性を高めようというものだ。

sa_bw05.jpgPhoto 両デバイスの連携が、相乗効果でそれぞれの利用価値を高める

 連携によるメリットの1つは、場所やシーンに応じて端末を使い分けられる点だ。例えば、UMPCを取り出すまでもないシーンではケータイを利用し、そこで入力したデータが鞄の中のUMPC側に反映される――といった具合だ。

 このソリューションは、CTI分野で役立つという。「例えば喫茶店などでUMPCで仕事をしている際、鞄の中にあるケータイに電話がかかってきた場合にこのソリューションを使えば、電話番号を抜き取ってデータとしてUMPCに投げて、PC上に着信を表示できる。このときにPC側の処理で、顧客のプロファイルや対応履歴などの情報を検索して表示させれば、電話に対応するときにはすでに、顧客情報がUMPCに表示された状態になる。モバイルを使ったCTIの事例はまだ少なく、1つの利用シーンとして考えられる」(説明員)

Photo 鞄の中のケータイに着信すると、相手の詳細情報がUMPC上に表示される

 このソリューションを開発した背景には、BREWのアプリ開発の難しさがある。BREWアプリはセキュリティを重視するがゆえに開発や公開に時間がかかり、それが一部のデベロッパーには閉鎖的な印象を与えているという。一方のWindowsは、オープンであるがゆえにサードパーティの機能追加による進化が著しい。「BREWケータイは電話機能の便利さを、UMPCはPCライクな機能の便利さを生かして使い、両方のいいところを組み合わせたトータルのソリューションを提案できないかと考えた」(説明員)

 また、デベロッパーにとっての参入障壁が下がるよう、異なるOS上のアプリを呼び出すAPIを公開する。これにより、Bluetoothで接続していることや、相手のデバイスがWindowsであるかどうかを特に意識することなく「BREWのデベロッパーはAPIを叩けばWindowsの機能を利用でき、Windowsのデベロッパーは、BREWを知らなくてもBREWの機能を遠隔で利用できる」という組み合わせソリューションを開発しやすくなるという。

Photo ソリューションの開発イメージ

 両デバイス間のBluetooth接続には、KDDI研究所が提供する独自の暗号化技術を採用しており、セキュリティ面の脆弱性も解決している。「このソリューションは、安全が確保されたベースの上に、(BREWとWindowsの)互いのいいところを使い合ったアプリをデベロッパーが簡単に開発できるような場を作ってみようという発想に基づいて開発している」(説明員)

 両デバイス間のBluetooth接続を利用したロックのオン/オフ機能も提供できるといい“Bluetoothのセッションが切れると両端末にロックがかかり、セッションが復活すると自動的にロックが解除する、という仕組み”をベースの機能として用意している。

 KDDIでは、このソリューションを各種法人向けイベントで紹介し、来場者の反応をはかりながら連携サービスの可能性を探るとしている。

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