5分で分かる、先週のモバイル事情9月20日〜9月26日

» 2008年09月29日 07時00分 公開
[ITmedia]

米T-Mobile、10月にAndroid携帯「G1」を投入

 米国の通信キャリアT-Mobileが9月23日、台湾HTC製のGoogle Androidケータイ「G1」を発売すると発表した。米国の発売日は10月22日で、価格は2年間の通話・データサービス契約付きで179ドル。英国では11月、ドイツ、オーストリア、チェコ、オランダなどでは2009年第1四半期の発売を予定している。

Photo 台湾HTC製のGoogle Androidケータイ「G1」

 G1は、スライド式のQWERTYキーボードとフルタッチスクリーン、300万画素カメラを搭載したスマートフォン。端末にはGoogleストリートビューやGmail、YouTubeなどのGoogleサービスにアクセスするためのアプリケーションがプリセットされ、Google検索にもワンタッチでアクセス可能だ。

 なお、対応アプリケーションの提供については、GoogleがG1の発売に合わせて「Android Market beta」を公開する予定。また同社は9月23日、携帯電話プラットフォーム「Android」用SDKの正式版「Android 1.0 SDK、release 1」の公開を開始した。

KDDIの「au BOX」登場、ノンPCユーザーのLISMO利用をサポート

 9月25日、KDDIがPCを持たないauケータイユーザーのLISMO利用をサポートするアミューズメント機器「au BOX」を発表した。11月からレンタル扱いで提供を開始し、利用料金は月額315円。au BOXの投入に合わせてKDDIでは、無料のDVDマガジン「U.」を創刊し、付属のDVDを通じて各種コンテンツを提供する。

Photo ノンPCユーザーのLISMO利用をサポートする「au BOX」

 au BOXは、CD/DVDプレーヤー機能を備えたセットトップボックスで、ディスプレイ代わりにテレビを利用する。ネット接続環境があれば、PCレスユーザーでもLISMO Videoやmora for LISMOのコンテンツ購入、CDからの楽曲取り込みを行える。入手したコンテンツはau BOXとケータイを接続することで、手軽にケータイに転送できる。

 KDDIが自社で行ったマーケティング調査によると、自分専用のPCを持っている人は意外と少なく、全体の約43.5%にとどまるという。対象者を高校生に限定すると、自分専用のPCを持たない人が約8割に上る一方、自室にテレビがある人は、調査対象の82%だったとKDDIの取締役執行役員常務 コンシューマ事業統括本部長の高橋誠氏は説明する。こうした調査を踏まえて生まれたのがau BOXであり、同社では10代から30代のノンPCユーザーに訴求するとしている。

 なおKDDIでは、au BOXの投入でFMBC(Fixed Mobile and Broadcasting Convergence)的アプローチの強化も目指す。その施策としてau BOXと同社のADSLサービスの格安パッケージを提供するほか、EZwebで検索した作品をau BOX側に反映させるサービスも提供するという。

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CEATEC 2008、講演・ブースの見どころは

 国内最大級の情報通信・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2008」の開幕を目前に控えた今週、通信関連各社が自社ブースの見どころを発表した。

 NTTドコモは、日産、シャープと共同開発した「インテリジェントキー搭載ケータイ」、モルフォと共同開発した「携帯向け映像高画質拡大技術」などを披露する予定。KDDIは「NFCケータイ」の試作機やローカル動作型音声認識技術などを展示する。

 ほかにも、アットマークテクノがAndroid利用を想定したタッチパネルディスプレイ搭載組み込みプラットフォーム「Armadillo-500 FX 開発セット」を披露するとし、ナビタイムジャパンは同社が開発表明した通信機能付きナビデバイス「WND」のプレゼンテーションを行う。

 CEATEC JAPAN 2008では通信関連の各種講演も用意され、携帯関連企業の経営陣も多数登場する。10月1日のキーノートスピーチには、NTTドコモ 代表取締役副社長の辻村清行氏やKDDI 代表取締役執行役員副社長 伊藤泰彦氏が登場し、ケータイの今後や自社の戦略を説明。またソフトバンクモバイルはiPhone事業推進室 シニアエバンジェリストの中山五輪男氏が、「ソフトバンクが切り拓くモバイルSaaS新時代」と題した講演を行う。

 ほかにも、モバイルセキュリティや次世代モバイル放送、車と通信の連携、GPS、Bluetoothなど、変革期を迎えた携帯業界らしいテーマの講演が多数ラインアップされる。

複数の電子マネーに対応する自販機、10月から全国展開――日本自動販売協会

 日本自動販売協会(JAMA)が、エム・ピー・ソリューション(MP)、NEC、サンデンとともに、複数の電子マネーに対応した自動販売機の設置の全国展開を2008年10月から開始すると発表した。

 JAMAでは2007年4月から、複数のFeliCa電子マネーに対応した自動販売機用マルチリーダー/ライターの開発、後方センターの共同構築・運用を進めるプロジェクトを推進しており、同プロジェクトではリーダー/ライターの開発と後方センターの構築・運用をNECが、機器の開発・供給をサンデンが担当。ほかにも同プロジェクトにはアペックス、伊藤園、大蔵屋商事、キリンビバレッジ、コーシン、ナショナル・ベンディング、八洋、アサヒ飲料、サッポロ飲料、サントリーフーズ、ネオス、ポッカコーポレーションの12社が参加している。

 この12社が管理する自動販売機は現在約130万台あり、このうち約50万台を2010年度末までに複数の電子マネーに対応させることを目指すという。

 電子マネー対応の自販機を設置する場合、MPを通じて各電子マネー事業者と一括契約を行う。10月段階で利用できるのは、iD、Edy、VISA TOUCH(スマートプラス)の3種類。仕様では最大8種類まで電子マネーを選択できるようになっており、プロジェクトでは今後も対応電子マネーを増やす予定としている。

ウィルコム、公式ポータルサイトにYahoo!JAPANの検索エンジン採用

 ウィルコムとヤフーは9月24日、ウィルコム端末向け公式ポータルサイトにYahoo!JAPANの検索エンジンを採用することを発表した。

 ウィルコムは10月1日に同社端末向け公式サイトをリニューアルし、トップページに「Yahoo!検索」の検索窓を設置。公式サイトを対象とした検索機能が向上するほか、一般のケータイサイト、PC向けサイトも含めた幅広い検索が可能となる。公式サイトのトップページには、Yahoo!JAPANが提供する「Yahoo!テレビ」「Yahoo!知恵袋」「Yahoo!スポーツ」「Yahoo!メール」へのリンクも設置され、モバイル向けヤフーコンテンツも利用できるようになる。

2009年1月の商用化目指す――ソフトバンクモバイル、NECにフェムトセルのシステム発注

 NECが9月22日、ソフトバンクモバイルからIMS(IP Multimedia Subsystem)方式のフェムトセルシステムを受注したと発表した。ソフトバンクモバイルは、6月28日に総務省からフェムトセルを使った通信システムの実験免許を取得しており、トライアルを経て2009年1月からフェムトセルサービスの本格展開を開始する予定としている。

 フェムトセルは、半径数十メートルほどのエリアを対象とした小型基地局。従来の基地局と比べて小型化できることから設置場所の制約が少なくなり、電波が届きにくいビル内や地下街、住居内のエリア整備が可能になる。

 フェムトセルの導入については、これまで設置や電波出力などに関する法整備が課題となっていたが、フェムトセルの容易な導入を目指して電波法施行規則を一部改正する総務省の省令案に、電波監理審議会が原案を適当と答申したことから、サービスの実現が近いと見られている。

 フェムトセルについては、ドコモが専用のIP網にフェムトセル対応の基地局を接続する実験を7月に開始しており、KDDIは導入について「検討中」としている。

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