NTTドコモでソリューションビジネス部長を務める串間和彦氏は、BlackBerry Boldを「従来のビジネス分野に重点を置きつつ、コンシューマ分野にも拡大していく端末」だと話す。
同氏は2007年の日米の年間端末販売数を比較し、北米では約17%がスマートフォンであるのに対し、日本はスマートフォンの占める割合が約2%しかないことを紹介した。その理由は、日本ではスマートフォンが登場する前から、iモードに代表されるような、携帯電話上で使えるコンシューマ向けのインターネットサービスが普及していたからだ。しかし串間氏は、「昨今は汎用プラットフォームを組み合わせたスマートフォンが相次いで登場しており、携帯電話よりも汎用的で、アプリが容易に追加できるスマートフォンを使ったサービスアプリケーションが今後ますます増えていく」と分析。今後はスマートフォン市場が加速しながら台数を伸ばしていくとの見通しを示した。
この状況に対応するため、ドコモは大企業、外資系企業だけでなく、中企業にも、日本市場に合わせた形でカスタマイズしたBlackBerry Boldを提供していく。さらに、企業ユーザーの場合はミッションクリティカルなシーンで利用されることにも配慮して、迅速な対応が可能な対面でのサポート体制も強化・整備する。
また串間氏は、BlackBerry Boldが、従来のBlackBerryの機能に加えてマルチメディア機能も備えたことで、「ビジネス・コンシューマ双方のニーズに応えられる端末になった」と話し、コンシューマ分野でも十分通用する端末であることから、個人ユーザー向けにも、普通に購入できる形で提供していくことを明らかにした。「最初は法人7対個人3くらいの割合になるだろうが、BlackBerry Bold投入後はいずれ法人6対個人4くらいまでにはなるのではないか」(串間氏)
現在、BlackBerryの個人向け販売はWebサイトで行っているが、ドコモショップや量販店での販売も検討する予定。料金プランも、8万パケットの無料通信分を含んだ月額1680円の「ブラックベリーデータ通信パック」に加えて、Bizホーダイダブルの適用なども含め、定額料金プランの提供を考えているという。また、BlackBerry向けアプリケーションのポータルサイトを開設し、専用の日本語コンテンツやアプリケーションの販売・流通体制を整備する。
「料金はまだ決めていない。情勢を見て決めていく予定だが、当然買っていただきやすい料金を実現していきたい」(串間氏)
端末の価格や定額プランについては、あまり多くは語られなかったが、現行のものよりも安く使えるような方向で検討し、多くのユーザーに使ってもらえる価格を目指すと意気込んだ。
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