CEATECで見た“ちょっと未来”のカーデバイス+D Style News(2/2 ページ)

» 2008年10月01日 02時09分 公開
[山田祐介,ITmedia]
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photo 筐体の仕様はまだ決定しておらず、あくまでも参考品だ

 地図・経路探索のサービスを展開するナビタイムジャパンのブースでは、通信機能に対応した小型カーナビが参考展示されていた。同社では通信機能を備えたカーナビを「WND」(ワイヤレスナビゲーションデバイス)とカテゴライズし、2009年春をめどに製品化する予定だ。参考展示品は他社製の筐体に同社のソフトを組み込んでいたが、完全自社製品化も検討しているという。

 携帯電話のカーナビゲーションサービスも手がける同社だが「操作するのは同乗者。運転者も使用できる本格的なサービスとして、“WND”市場の新規開拓に踏み切った」(同社)。


photophoto ナビ画面はこんな感じ(写真左)。「洗車が500円以下」など、細かな検索が可能なガソリンスタンド情報(写真右)

 地図情報や渋滞・通行止めなどの情報は、通信を利用することによってリアルタイムに取得するほか、クチコミ情報やグルメ情報サイト「ぐるなび」の情報なども閲覧できる。筆者が便利だと思ったのは、ぐるなびのクーポン情報を呼び出せる点。目的地のレストランにクーポン情報があれば、車からナビを取り外し、お店に持っていく――小型カーナビの利点を生かしたサービスと言える。

photo 「WILLCOM D4」のGPS機能を利用したインクリメントPのカーナビサービス

 一方、インクリメントPのブースで参考展示されていたウィルコムのウルトラモバイルPC(UMPC)「WILLCOM D4」向けカーナビゲーションサービスは、あらかじめ本体に地図情報を保存し、必要に応じて渋滞情報やクチコミ情報をサーバから提供するスタイル。こちらは、2008年冬の製品化を目指している。

photophotophoto 渋滞情報は手動取得/自動取得の選択が可能(写真左)。口コミ情報やテレビの撮影に使われた地域の情報など、ユーザー参加型のスポット情報を利用できる(写真中央)。複雑な道は3Dイラストで表示(写真右)

 「地図情報を本体に保存することで、素早い検索や画面切り替えが可能です」という説明員の言葉通り、マップを軽快に閲覧できるのが特徴。地図情報のリアルタイム更新機能はないが、電波の届かない環境でも地図を表示することができる。都市地図レベルの詳細な情報も備えているほか、首都高の乗り降りレーンといった複雑な道路は3Dイラスト入りで表示される。

 また、今回紹介した2社のカーナビサービスは、どちらもガソリンスタンドの価格検索機能を備えている。昨今の原油高騰で遠出を控える読者も多いと思うが、通信が可能なカーナビならではの機能でエコドライブを実践するのはいかがだろう。

photophoto カーナビ「カロッツェリア」シリーズを展開するパイオニアと、シャープとが協業して出品したのは、テレビ/携帯/カーナビを連携させるソリューション。「近い将来に製品化を目指す」と担当者は話すが、ソリューションのかたちはさまざまな案を検討するという
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