ウォンテッド「羊に狼は殺せない」Mobile&Movie 第325回

» 2008年10月03日 16時41分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名ウォンテッド(WANTED)
監督ティムール・ベクマンベトフ
制作年・製作国2008年アメリカ作品


 今回、ご紹介する作品は、アンジェリーナ・ジョリーがセクシーな暗殺者に扮する『ウォンテッド』。いきなりスカウトされたさえない会社員が、アンジェリーナに鍛えられます。

 以下、内容に触れますので、これから見る予定の方は注意して下さい。

 ウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)は、企業の顧客担当としてストレスに悩まされる日々を送っていました。毎日、上司にはイヤミを言われ、同僚は自分の彼女と浮気し、その彼女は逆ギレして神経を逆撫でするだけ。救いようのない人生に、ウェスリーは心底うんざりしていました。

 そんなある日、ウェスリーの前にセクシーな美女が突然現われます。有無をいわさず、美女はウェスリーを連れて、ある場所へ連れて行こうとします。そこに別の男が現れ、いきなり街中で銃撃戦が勃発。誰と戦っているのかも分からないまま、美女を追って走るしかないウェスリー。彼女が運転する車に乗り、やっと逃げ出したところで、ウェスリーは信じられない話を聞くことになります。

 美女の名前はフォックス(アンジェリーナ・ジョリー)。彼女は、はるか昔から神に代わって“運命の意志”を実践してきた秘密暗殺組織・フラタニティに所属していました。そのフラタニティは、これまで人類にとって危険な人物を極秘裏に抹殺してきたというのです。

 ところが最近になって、何者かが裏切り、フラタニティのメンバーが殺される事態に。組織の中で最も優秀なスナイパーだった男が内部調査をしていたところ、逆に罠にはまってしまったのです。裏切り者は携帯電話を鳴らし、スナイパーをおびき寄せ、こう告げました。

 「羊に狼は殺せない」

 その言葉を聞いて、無残に殺されたスナイパー。そして、殺された男こそ、ウェスリーの父だと教えたのは、フラタニティの重鎮・スローン(モーガン・フリーマン)でした。スローンは、ウェスリーには父譲りのスナイパーとしての才能があると明言し、仲間になるよう誘います。卑怯な殺され方をした父の仇を取りたくはないかと。

 あまりの荒唐無稽な申し出に混乱するウェスリー。地味でさえない自分にそんな才能があるとも思えません。父とは生き別れ、二度と会うこともないと思っていたのに……。しかしフォックスやスローンの真剣な説得に、ウェスリーも徐々に話を信じるようになり、父譲りと言われるスナイパーの能力を試してみることを決意したのでした。

 こうして、顧客担当の会社員だった昨日までの自分を捨てて、暗殺者として生きることを選んだウェスリー。ただし、暗殺のプロフェッショナルになるためには、厳しい試練をクリアしなければならないのです。フォックスのハードな訓練にウェスリーは耐えられるのか? そして父の仇は取れるのか? ド迫力の映像がくり広げられるガンアクションも見物です。

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