インタビュー
» 2008年10月06日 17時27分 UPDATE

海外携帯メーカーが話す「日本市場の難しさ」──Samsung電子に聞く、OMNIAの「日本発売と日本戦略」 (1/3)

OMNIAないし相応の端末は日本でいつ発売されるか、仕様はどうなるか、そもそも日本で発売するのか。韓Samsung電子の情報通信総括無線事業部 日本輸出グループのオウ・チャンミン部長にSamsung電子の日本市場戦略を聞いた。

[山根康宏,ITmedia]
photo Samsung電子 情報通信総括無線事業部 日本輸出グループ部長のオウ・チャンミン(Oh ChangMin)氏

ITmedia 2008年7月に海外で発売された「OMNIA」(オムニア)は各国で高い評価を受けていると聞きます。日本でも、先日行われたワイヤレスジャパン 2008に出展し、かなり注目されました。これをふまえまして、OMNIAの現状を教えてください。

オウ・チャンミン氏(以下、オウ氏) ワイヤレスジャパン 2008では予想以上に日本のメディアや来場者、携帯ユーザーの皆様から注目していただき、我々としてもうれしく感じております。TouchWiz UIとタッチパネルディスプレイを搭載した端末は2008年3月に「Haptic」(ハプティック)を韓国で発売し、2008年9月現在で約50万台を販売しました。また米国市場向けの「Instinct」も約100万台を販売するなど、Samsung電子のタッチUI搭載端末は好調な売れ行きを示しています。

ITmedia 確かにここに来る途中の韓国・ソウル市内でもHapticを利用している人を多く見かけました。Hapticはどんな層に売れているのでしょう。

オウ氏 Hapticは当初20代から30代の若い世代をターゲットとしておりました。従来の携帯電話とは異なり、指で簡単に直感的に操作できる、携帯電話の新しい使い方をこれらの世代に提唱しようと考えたためです。しかし、発売してみると若い世代はもちろんですが、やや上の世代である40代から年配のユーザーなどにも売れており、世代を問わず支持されているようです。

ITmedia Hapticがそこまで高い人気を得ている理由はどこにあるのでしょう。

オウ氏 Hapticは、弊社としては初となる3.2インチの大型ディスプレイを搭載し、指で直感的に操作できるタッチUI「TouchWiz UI」を採用しました。説明書を読まなくとも、指で画面に触れていくだけでおおむねの機能を利用できます。

 例えば待受画面に配置するウィジェットは、アイコンを見るだけでどんなものなのか、何ができるのかを一目で理解できるようになっています。また、写真や動画、モバイルTV放送なども高画質に再生できます。すなわち、「直感的に簡単に使える」のに加えて「高機能で品質もよい」。ここがよい評価をいただいている理由だと思います。

photophoto 韓国市場向けのTouchWiz UI搭載のタッチパネル携帯「Haptic」(左)Hapticはタッチ操作ならではの特性を生かした使いやすい操作体系も実現。例えばBluetoothペアリングは、ペアリングしたい機器のアイコンを指でドラッグするだけで完了する(右)

ITmedia 改めてHapticは、他機種よりどこが優れているのでしょうか。

オウ氏 タッチパネルディスプレイを搭載すること自体は、技術的にあまり難しいことではありません。ただ、タッチパネルディスプレイのメリットを生かした“UI”をしっかり実装することが難しいのです。この点で、TouchWiz UIは待受画面のウィジェットを利用すれば普段よく利用する機能にワンタッチでアクセスできますし、ウィジェットを自由に配置して自分の使いやすいスタイルにカスタマイズすることもできます。

 さらに内部のアプリケーションなどもタッチ操作を生かしたものに作り込んであります。例えばBluetoothのペアリング機能。韓国でも携帯電話に搭載するBluetoothの普及率はかなり上がってきていますが、Bluetooth機器に欠かせないペアリング操作はなかなか慣れないものです。HapticはBluetoothのペアリング画面から機器の検索を行うと周囲にあるBluetooth機器がアイコンで表示され、あとはペアリングしたい機器を指でドラッグするだけで容易にペアリングできる仕組みとなっています。

 このように、メニュー画面などをタッチして操作できるようにしただけでなく、タッチ操作ならではの特性を生かした使いやすい操作体系も実現しているのです。

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