「モバイルSaaSはiPhoneなしに考えられない」――ソフトバンクの中山氏(1/2 ページ)

» 2008年10月10日 07時10分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
Photo ソフトバンク マーケティング本部iPhone事業推進室 シニアエバンジェリストの中山五輪男氏

 直感的なユーザーインタフェースや、ネットとの高い親和性を持つ携帯電話として大きな注目を集めたiPhoneは、法人向け端末としての期待も高まっている。

 iPhone 3Gを販売するソフトバンクモバイルも法人需要の開拓に注力しており、9月10日に開催した法人ユーザー向け説明会で、大半の時間を「iPhone 3Gのビジネス活用」にあてるなど、その魅力を強く訴求している。

 iPhone 3Gを使うことで、企業はどのような形で業務の効率化が図れるのか。CEATEC JAPANのセッションに登場したソフトバンク マーケティング本部iPhone事業推進室 シニアエバンジェリストの中山五輪男氏が、デモを交えながら説明した。

iPhone 3Gは「端末が陳腐化せず、アプリも豊富」

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 「これからモバイルSaaSのビジネスを考えるとき、iPhoneなしにサービスの開発をしない方がいいと思う」――。中山氏はiPhone 3Gの法人端末としての可能性を、こんな言葉で表現する。

 iPhone 3Gには、GPSや無線LAN、8Gバイト/16Gバイトという豊富な内蔵メモリ、PC向けサイトをストレスなく閲覧できるWebブラウザ(Safari)など多彩な機能が備わっているが、中でもOSのアップデートで“端末が陳腐化しない”点や、App Storeでさまざまなアプリが提供される点が、法人端末としてのメリットになるという。法人端末はコンシューマー向け製品と異なり、長期にわたって利用することが多く、ロングライフ製品であることが強みを発揮するというわけだ。

 「OSがアップデートされるので、常に最新のOSに進化し、決して陳腐化しない。アプリも世界中のエンジニアによって、新しいものがどんどん生まれている」(中山氏)

 iPhoneがビジネスユーザーを意識して開発されたことは、Microsoft Exchange ActiveSyncとCiscoのVPN Clientがあらかじめインストールされていることからもうかがえると中山氏。「企業内でExchangeを使ってOutlookのメールを利用している人は、iPhoneを企業に持ち込んだ瞬間に、すぐ企業内情報にアクセスできる」(中山氏)という利便性の高さをアピールした。

Photo 講演ではiPhone 3Gに接続可能な手のひらサイズのプロジェクター「プロジェクタX Pro920」を紹介。「これがあれば、取引先でプロジェクターを借りることなく、iPhone 3Gでプレゼンテーションを行える」(中山氏)

 また、最大6人まで同時に通話できる「グループ通話」やGoogle Mapsと連携したGPS機能、海外メーカーの基調講演なども視聴できるYouTubeなど、ビジネスコンシューマーに役立つ機能も多いことを紹介。グループ通話中にもビジネスウェアを利用できることに触れ「顧客の問い合わせの状況を見ながら、関連部署とグループ通話しながら対応できる。問題が起きたときにも瞬時に解決できる」など、業務効率の向上に貢献できるとした。

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