今回は趣向を変えて、最初に人物の作例からチェックしていく。N906iは顔検出AFやスマイルフェイスシャッターという機能があるので、女子を撮ってみないと話ははじまらないのである。
1枚目はオートで撮影。顔検出AFは自動で有効になり、ファインダー内の顔の部分にきちんとピントを合わせてくれる。2枚目はポートレートモードで撮影。顔が少し明るく補正された。どちらも見てのとおり、色ノリがよく、なかなかきれいな仕上がりだ。
等倍にしてPCなどでじっくり確認すると、髪の毛などの細かいディテールがややつぶれていたり、肌がややノイジーである部分もあったが、ポートレートモードにすると肌は滑らかにうまく処理されていた。ともあれ、ケータイカメラとしてはこれだけのものが撮れれば御の字だではなかろうか。普通の500万画素クラスのデジカメと比べてしまうと確かにディテールが甘いが、こちらはレンズが大きく違うので仕方があるまい。
顔検出AFは、カメラを向けてから顔を見つけるまで少し時間がかかる(この辺も、現段階では普通のデジカメの方が高速)ものの、なかなかうまく顔をとらえてくれる上、1回顔を見つけたら被写体が動いてもしっかり追尾してくれる。ここまでできればもう実用的である。
なお、1枚目は端末を開いて縦向きで、2枚目はディスプレイを折りたたんで横向きで撮っている。撮影スタイルに合わせてきちんと写真の向きも合わせてくれる。
次は、N906iで“N”端末に初めて搭載された「スマイルフェイスシャッター」を試してみよう。
スマイルフェイスシャッターを有効にしてシャッターキーを押すと、顔をとらえた枠線が紫色に変化して「待機状態」になる。ここで被写体が笑顔になると、自動的にシャッターが切れるという仕組みだ。
見事、いい笑顔の瞬間が撮れた。
ケータイカメラのよさは、被写体とコミュニケーションを密に図れることにある。普通のデジカメより気軽に撮れることはもちろん、撮ったものをその場でチェックしたり、そのままメールや赤外線で渡すといった使い方ができる。
笑顔検出に関連する機能は、このコミュニケーションの深さをさらに密にしてくれる。いろいろな笑顔検出機能付きカメラを試した経験上、普通にレンズを向けると緊張してしまう子も、笑顔検出についてを説明した上でレンズを向けると見事に笑ってくれるのだ。笑ったら写真が撮れる、ということ自体がおもしろいらしい。というわけで、これはまさにケータイカメラ向きの機能だと思うのだ。
ちなみに、彼女が抱えているのは「チャランゴ」という南米の民族楽器。せっかくなので演奏してもらった。
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N906iのカメラで撮影した動画サンプル。生データはこちら(3gp 約3.5Mバイト)から。
(このムービーをご利用いただくにはFLASHプラグイン(バージョン8以上)が必要です。ムービーはこちらからでも参照できます) |
音もなかなかよく記録できていた。動きは少しぎこちない(一応、30コマ/秒)が、動画のクオリティはそこそこだ。動画の圧縮形式はH.264で、3GPファイルとして保存される。
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