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» 2008年10月23日 07時00分 UPDATE

低迷する携帯市場、冬モデルで巻き返し──KDDI

国内携帯市場の急速な縮小で、KDDIの端末販売も上期は前年同期から3割弱のマイナスに。反転攻勢のカギとなるのは魅力的な端末。小野寺社長は「冬モデルを見れば、われわれが考えていることが分かるのでは」と話す。

[ITmedia]
photo 小野寺社長

 KDDIの小野寺正社長は10月22日、4〜9月期の決算説明会で、国内市場で携帯電話販売が低迷しており、「どうやっても前年比での販売減は避けられないのでは」との見通しを示した。一方で当初の販売目標数は据え置き、「いかにユーザーに受け入れられる端末を出すかがキーポイント」と、魅力的な端末を投入することで巻き返しを図っていく方針だ。

 国内の端末市場が急速に縮小している。電子情報技術産業協会のまとめでは、8月の国内出荷実績は、前年同月と比べて約半減した。いわゆる新料金プランの導入により、買い換え需要が減退しているためだ。

 KDDIの4〜9月期の端末販売実績も556万台と、前年同期(761万台)から約27%減に落ち込んだ。通話割引サービスなどの影響によるARPU低下、純増ペースの鈍化で端末販売の減少を補えず、移動通信事業の売上高は前年同期から減収に転じた。

 「市場の縮退が定常化する可能性もある」(小野寺社長)と、今後の見通しも厳しい。景気後退の影響は「過去を見ると、純増数には直接の影響はない」(小野寺社長)が、「ただ、普及率が上がった現状での景気変動なので、何らかの影響はあるかもしれない」という。

photophoto 移動通信事業の実績と販売手数料・販売台数(決算発表資料より)

 反転のカギは、やはり魅力的な端末とサービスを提供できるかどうか。詳細は明らかにしなかったが、小野寺社長は「(近く発表予定の)冬モデルを見れば、われわれが考えていることが分かってもらえるのでは」と話した。

 1440万台とした通期の端末販売目標は据え置く。4〜9月期の実績からは達成は厳しい状況だが、「メーカーとの関係上、この程度は目指していかなければならない」という。

 Androidを搭載したスマートフォン「T-Mobile G1」が米国で発売された。小野寺社長は「Androidには積極的に取り組んでいる。いずれ端末が出てくるだろう」とコメントした。Androidのようなオープンな世界と、EZWebのような携帯キャリアの垂直統合の世界は「かなりの期間、併存する」と見ており、Androidはオープンな世界の1つの軸として、端末ラインアップの多様化に活用していく考えだ。

業績予想は据え置き 「状況見極めたい」

 KDDIが22日発表した4〜9月期の連結決算は、営業利益が前年同期比5.3%増の2629億円になった。携帯端末の販売数は減少したが、新プランの導入で販売手数料が減り、利益を押し上げた。

 営業収益(売上高)は0.8%増の1兆7473億円、経常利益は3.9%増の2622億円、純利益は3.7%増の1511億円。

 移動通信の売上高は1.5%減の1兆3607億円にとどまったが、販売手数料負担が減り、営業利益は5.3%増の2879億円になった。固定通信は、セグメント範囲を見直したことで売上高が19.3%増の4231億円となったが、営業損益は252億円の赤字だった。

 東京・大手町などの同社ビル4棟の証券化期間が終了したことに伴い、2068億円で信託受益権を買い戻すため、フリーキャッシュフローを当初予想から見直したが、それ以外の業績予想は据え置いた。端末販売は下期も厳しい状況が続くとみられるが「もう少し状況を見極めたい」(小野寺社長)としている。

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