通話品質で比較する「N706ie」「P706ie」「SH706ie」「L706ie」「706ie」シリーズレビュー(2/2 ページ)

» 2008年10月23日 19時07分 公開
[房野麻子,ITmedia]
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「P706ie」――充実したスペックが魅力

photo ワンタッチでボディを開くN706ieの「ワンタッチオープン」ボタン(写真=奥)と、P706ieの「ワンプッシュオープン」ボタン(写真=手前)

 P706ieの魅力は、そのスペックの高さだろう。ワンセグは倍速表示の「モバイルWスピード」に対応し、6軸手ブレ補正&オートフォーカス付きの200万画素カメラを搭載する。さらに、最新サービスの動画・画像2Mバイトアップロードやデコメアニメに対応しているのは、706ieシリーズではP706ieのみだ。機能的には4機種中、最も充実しているモデルといっていいだろう。

 またP706ieは、全階層で拡大文字に対応するノーマルメニュー、機能を限定したシンプルメニュー、好みの機能を登録できるプライベートメニューという3つのモードがあり、メインメニュー上でソフトキーから切り替えられる。

 そのほか、N端末の「デスクトップアイコン」と同様の機能「貼り付けアイコン」も従来機種から継承した。よく使う機能のアイコンをデスクトップ上に貼り付けられ、ダイレクトに起動できる。

photophotophoto 左からノーマルメニュー、シンプルメニューのメインメニューとプライベートメニュー

SH706ie――カメラ性能はピカイチ

 カメラ機能の充実ぶりでは、SH706ieがシリーズ随一だ。カメラの画素数は320万画素で、オートフォーカスと6軸手ブレ/被写体ブレ補正に対応している。名刺を撮影してその文字データをアドレス帳に登録できる「名刺リーダー」や、小さい文字などを最大約10倍まで拡大してディスプレイに表示する「カメラルーペ」など、カメラを活用した便利な機能も搭載している。

 ソフト面では、表示を大きくしたメニュー画面の「ズームメニュー」のほか、きせかえツールに「Large(White)」と「Large(Black)」を用意し、見やすさに配慮している。ズームメニューはいわゆるシンプルメニューで、よく使う機能を大きな文字と分かりやすい表現で表示する。

photophotophoto デフォルトで設定されているきせかえツールのLarge(White)は、文字が大きくて見やすい。そのほか、シンプルなズームメニューも用意する。きせかえメニュー/ズームメニュー/従来の基本メニューは、メニュー画面のソフトキーで切り替えることができる(写真=左、中)。このショートカットメニューの場合、待受画面で1を長押しするとバーコードリーダー、2で赤外線受信、3で名刺リーダーを直接起動できる(写真=右)

 シャープ端末でおなじみのショートカットメニューも健在だ。待受画面で十字キーの上を押すとショートカットメニューが表示され、アプリや機能を素早く起動できる。また、ショートカットメニューに表示されている上段の3機能は、ダイヤルキーの[1]から[3]に割り当てられており、それぞれの長押しで起動する。

「L706ie」――4機種中唯一GSMローミングに対応ー

photo 表示の大きな「シンプルメニュー」。画面下にある「通常メニュー」がポイントで、シンプルメニューをオフにすることなく、通常メニューも表示させることができる

 メインディスプレイの下に4つのワンタッチキーを搭載するのが、L706ieだ。数字キーにはアドレス帳のデータを、[My]キーには好みの機能を登録でき、ワンタッチで呼び出せる。

 またL706ieは、706ieシリーズ4機種で唯一、GSMローミングに対応している。世界170の国と地域(2008年現在)で使える世界ケータイとして、海外で便利に使える世界時計や単位換算ツールを搭載する。

 大きな表示のメニュー画面を利用する場合は、「シンプルメニュー」に設定する。シンプルメニューは、メニュー画面で「i/アプリ」キーをプッシュし、オン/オフを選択しればいい。シンプルメニューはよく使う機能に絞って表示するので、使いたい機能が選べない場合もある。その際は、シンプルメニュー内の「通常メニュー」を選択すると、一時的に通常のメインメニューが表示されるので、そこからシンプルメニューにない機能を設定できる。

photophotophoto 約50都市の時間が確認できる世界時計。世界地図では都市の位置と時刻が確認できる(写真=左)。通貨や面積、長さなどの単位を変換してくれるツール。通貨の場合は、最初にレートを設定する必要がある(写真=中、右)

 L706ieには、N端末のデスクトップアイコンのような機能や、自分がよく使う機能だけを集められる「カスタムメニュー」が用意されている。また、待受画面で決定キーを押すと、待受画面上の時計や日付の表示から、アラーム設定、スケジュールのカレンダー画面を表示できる。スケジュールやアラームをよく使う人は覚えておくと便利だ。

photophotophotophotophoto 「カスタムメニュー」は、待受画面でメニューボタンを長押しすると表示。待受画面で決定キーを押すと、日付にフォーカスが当たり、その状態で決定キーを押すとスケジュールのカレンダーにジャンプ。同様に、時計表示にフォーカスを当てて押すと、アラーム画面が表示される

photophoto ワンタッチキーの[1]から[3]には、電話番号とメールアドレスを登録できる

一般の端末にも採用してほしい機能

 今後、ユーザーが確実に年を重ねることを考えれば、706ieシリーズのような、見やすさ、聞きやすさを重視する携帯の注目度が上がっていくことは確実だ。

 これまでは、らくらくホンと若いユーザーをターゲットにした端末の中間に位置する携帯がないといっていい状態だった。706ieシリーズのような“大人に使いやすい”ケータイの登場は、歓迎すべきことだ。

 ただし、使いやすさは万人に必要なものだ。通話品質はどんな機種でも高めてほしいし、メニューももっと分かりやすくしてほしい。706ieシリーズで実績を積んだ機能が、ほかのシリーズでも生かされることを期待したい。

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