これまで、ずっと要望があったにもかかわらず実現されなかったPodcastの直接ダウンロードが実現した点もポイントの1つだ。アプリはダウンロードできるのに、Podcastはダウンロードできない点は、改善を望んでいたユーザーも多いことだろう。
iPhone 2.2では、無線LAN(Wi-Fi)経由でも、携帯電話のネットワーク経由でもPodcastがダウンロードができるようになった。iPhone上のiTunesは、以前は無線LANに接続していないと何もできなかったが、今回のバージョンアップで新設された「Podcast」と「検索」は、何らかの接続が確保されていればいつでも利用できる。
Podcastを開くと、App Storeのように「What's Hot」「Top Tens」「カテゴリー」という3つのメニューが表示され、そこから個々のPodcastにアクセスできる。目的のPodcastがあれば、検索機能を使って絞り込んでもいい。聞きたいPodcastが見つかったら、「無料」と表示されているボタン(もしくは価格が表示されているボタン)を押し、「ダウンロード」をタップするとダウンロードリストに追加される。10Mバイト以下のPodcastなら、すぐにダウンロードが始まる。携帯電話のネットワーク経由でアクセスしている場合は、10Mバイトを超えるPodcastは無線LANに接続してダウンロードするよう促される。
これまでも、電車での移動中などにPodcastを楽しんでいた人は多いだろうが、iPhoneで直接Podcastがダウンロード可能になったことで、さらに視聴機会は増えそうだ。
ただし、ダウンロードできるPodcastはあくまでもiTunesで配信されているものに限られる。また、登録したPodcastが、更新されるたびに端末に配信されるわけではなく、コンテンツをその都度1つ1つダウンロードする形になる。
このほか、App Storeのユーザーインタフェースにも若干手が加えられている。これまでApp Storeでジャンルを表示すると、ジャンル名と公開タイトル数が表示されるだけだったが、iPhone 2.2のApp Storeではジャンル名の横にアプリのアイコンが表示されるようになった。このアイコンは、どんな基準で選ばれているのかは不明だが、ざっと見た感じ、ジャンル内の無料アプリの人気タイトルが表示されるようだ。
各ジャンルの下のアプリ一覧の画面にも若干変更が加えられ、アプリを「有料アプリ人気順」「無料アプリ人気順」「リリース日」で並び変えられるようになった。iPhoneやiPod touch上でも、人気のタイトルがこれまで以上に探しやすくなっている。個別のアプリの説明ページでは、画面キャプチャが複数並ぶようになったほか、新たに「友人に知らせる」「問題をレポート」ボタンも用意されている。
ちなみにUIの変更という点では、SafariのURL入力窓とGoogle検索窓の配置も若干変わった。これまでは、URL入力窓の左にあった虫メガネをタップして検索窓を開いていたが、新バージョンではURLと検索語の窓が両方表示される。
もう1つ、細かな点だが案外うれしい改善点が、「ホーム画面表示中にホームボタンを押すと第1画面に飛ぶ」機能。アプリをあまりインストールしていない人にはそれほど恩恵はないかもしれないが、何十タイトルもアプリをインストールしていくと、よく使う機能やアプリが最下段のアイコン4つ分のスペースには収まり切らなくなる。そんなときにも、よく使う機能を第1画面に集めておけば、どの画面にいてもホームボタンを押すだけで一番最初のホーム画面に戻り、目的の機能にアクセスできる。
言葉で説明するよりも、実際の動きを見た方が速いと思うので、以下に動画も掲載しておく。
このほかにも、HTMLメールが読みやすくなったり、Safariの安定性や性能が向上したりしているという。少し触っただけでは分からない部分や、細かなアップデートがあると思われるので、ぜひいろいろ試してみてほしい。
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