2008年秋冬版 使用スタイル別に選ぶ「Bluetoothハンズフリー&イヤフォン機器」カタログ(ハイエンド/特殊モデル編)バイヤーズガイド(3/6 ページ)

» 2008年11月25日 15時27分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

防水+スポーティデザインのネックバンドスタイル、デザイン性やライフスタイルを重視するなら──モトローラ「S9」

photo モトローラ「S9」。黒に赤のツートーンカラーとソフトな素材を用いたスポーティなデザイン。折りたたむことはできないが厚くはないので、携帯性はそれほど悪くない

 モトローラの「S9」は、スポーティなネックバンドスタイルが特徴のヘッドセット製品だ。サッカー デビッド・ベッカム選手のあれ、と言うと思い出す人もいるかもしれない。

 S9は耳の穴に掛けるよう装着する独特のスタイルが特徴。ネックバンド部にバッテリーや無線回路などを内蔵し、その重心が後方にあることを利用して装着時のバランスをとる仕組み。耳への感触はもちろん、本体の重量もほとんど感じないために驚くほど自然に装着できる。JIS保護等級4級相当の防水性能も備え、ちょっとした雨などの水濡れにも安心だ。

 一見すると操作ボタンの位置が分かりにくいが、イヤーピースに近いバンド部分に各種ボタンがある。音楽ステレオ再生用のA2DP以外に、楽曲操作できるAVRCPにも対応する。フックと再生/停止ボタンなど重要なボタンはしっかりとしたクリック感がある反面、そのほかのボタンは軽く触れるくらいで反応するのも扱いやすい。見た目とは異なり、操作性はかなりよかった。

 イヤフォンとしての音質は明るく鮮明な傾向で、いかにもカジュアルなオーディオ的と感じる。ヘッドセットとしての音質もおおむね平均レベルだ。ただ、残念ながらSCMS-Tには対応しないのでワンセグの音声は出力できず、一部Bluetooth対応のau端末などでは音楽再生も行えない。発売からやや時間が経過した製品なので仕方ない部分ではあるが、少し注意しておきたい。


photophoto ネックバンドの後方部分に主基部を収容する(左)。防水性能も備える。充電端子は軟質のプラスチックでカバーされている。充電用のACアダプタはプラグを収納可能なタイプで、比較的コンパクト。充電コネクタはMini USBタイプだ

主なスペック
製品名 S9
メーカー モトローラ
製品形態 両耳ネックバンド型
装着スタイル 両耳
本体サイズ(幅×高さ×奥行き) 126×130×48ミリ
重量 約32グラム
連続通話時間 約7時間
連続音楽再生 約6時間
連続待受時間 約150時間
充電時間 約2時間
充電端子(USB充電) Mini USB形状(○汎用ケーブル利用)
Bluetoothバージョン v2.0
HSP(音声通話)
HFP(音声通話)
A2DP(音楽再生)
AVRCP(楽曲・ワンセグ操作)
ワンセグ音声出力(SCMS-T)
ステレオ音声出力
マルチポイント接続
ノイスリダクション系機能
通信可能距離 半径約10メートル(Class 2)
イヤフォン接続(3.5ミリステレオミニジャック)
イヤーピースカバー
イヤーフック
ヘッドバンド
その他機能、特徴 防水性能あり
カラー ブラック+レッド
+D Shopping最安値
(2008年10月末現在)
(“前後”とある項目は調査時取り扱いがなく参考価格です。価格は変動します)
1万5000円前後



固定電話もハンズフリーにできる、広範囲対応のハイエンドモデル──Jabra「M5390」

photo Jabra「M5390」。固定電話もハンズフリー化できるのが特徴。中央にあるのがClass 1準拠のBluetooth親機兼本体充電スタンド

 ヘビーユースを意識したイヤーフックスタイルのハイエンドヘッドセットがJabraの「M5390」。オフィスや家庭などの利用に向くClass 1(カタログ公称値は最大70メートルの範囲で通信距離)準拠の長距離通信対応モデルだ。キットにはヘッドバンドも付属しており、イヤーフックと差し替えることでイヤーパッド付きのオープンエアタイプとしても利用可能。これにより長時間利用する場合も耳への負担を軽くできる。このほか、ヘッドバンドを利用すると角度調整が柔軟に行えるのも使いやすい。

 なお、広い通信範囲で利用するには親機(携帯電話やPC、Bluetoothドングルなど)もClass 1に対応する必要がある。固定電話をハンズフリー通話に対応させる同梱スタンド(本体の充電も可能)はClass 1に対応する。携帯電話に備わるBluetooth機能は残念ながら、おそらくすべてが最大10メートルまでとなるClass 2準拠。子機を携帯で使用する場合は、Class 2に準拠する最大10メートルの範囲で利用できることになる。

 なお、ハイエンドモデルだけにヘッドセットとしても多くの機能を備える。DSPベースのノイズリダクション機能に加え、最大2つの端末を接続できる同時待ち受けも可能。先に触れたとおり、ハンドセット(固定電話の受話器)のケーブルが取り外せるタイプの一般電話機であれば、この電話がそのままハンズフリー通話対応電話として利用できるのが、オフィスユースに向くといえそうだ。

 受話音質はかなりよく、送話品質もマイクが口元により近づく形状ために周囲の音の影響を受けにくいメリットがある。難点はやや大きいボディと、Class 1対応のために約6時間となるやや短い連続通話時間であるが、普段はオフィスで固定電話のハンズフリー用、外出時は携帯でといった想定利用シーンを考えると、こまめに充電するのはそれほど苦でないといえる。ちなみに価格は機能相応で、ヘッドセット製品としてはそれなりに高価。ビジネスシーンの利用をメインに考えるユーザーに勧められる。


photophoto 先端のマイクが口元近くまで届く、細長いスタイル。(外出時ももちろん使用できるが)装着したまま外出するのは少し抵抗を感じそうだ(左)。より安定して装着できるヘッドバンドも付属する。コールセンターなどで利用されるような、専用ヘッドセットに近いスタイルになる(右)
photophoto ヘッドバンドにはソフトなイヤーパッドが備わるので、長時間装着しても耳は痛くなりにくい(左)。充電スタンドの底面。固定電話機と受話器の間に付属のBluetooth親機を接続する仕組みだ(右)

主なスペック
製品名 M5390
メーカー Jabra
製品形態 万能ヘッドセット型
装着スタイル 片耳(ヘッドセット)
本体サイズ(幅×高さ×奥行き) 15×118×21ミリ(イヤーピース込み)(実測値)
重量 約15グラム(イヤーループ装着時:約18.5グラム)
連続通話時間 約10時間
連続音楽再生
連続待受時間 約60時間
充電時間 約2時間
充電端子(USB充電) 独自(○)
Bluetoothバージョン v2.0
HSP(音声通話)
HFP(音声通話)
A2DP(音楽再生)
AVRCP(楽曲・ワンセグ操作)
ワンセグ音声出力(SCMS-T)
ステレオ音声出力
マルチポイント接続
ノイスリダクション系機能
通信可能距離 半径約70メートル(Class 1)
イヤフォン接続(3.5ミリステレオミニジャック)
イヤーピースカバー  
イヤーフック
ヘッドバンド
その他機能、特徴 デスクフォン用BTベースユニット/PCソフトフォン用USBドングル付属、ノイズリダクション付きマイク、新DSPでクリア音質、VoIP高品質音声を実現する同梱USBアダプタ、Cisco IP Communicator/Skypeに対応
カラー ブラック
+D Shopping最安値
(2008年10月末現在)
(“前後”とある項目は調査時取り扱いがなく参考価格です。価格は変動します)
3万2000円前後



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