では作例をチェックしていこう。931SHはこれだけ気合いが入ったモデルなのだから、さぞ画質もいいのではないかと期待したりしなかったりであるが、一応、撮像素子は5.2MのCMOSセンサー。最新の8M CCD搭載端末(「930SH」や「SH-01A」など)と比べてはいけません。
ともあれ、まずはいつもの黄色い象のすべり台とあずまやから。
黄色い象のすべり台は縦向きと横向きで。低い位置から強い日差しが当たる冬の晴天下というシーンなので、明暗差が激しく、CMOSセンサーには厳しい条件ではある。やはりちょっとしんどそうだ。縦位置の作例は、たまたま上空にいい感じで雲が出たのですべり台の黄色もきちんと出た。
こちらはいつものあずまや。けっこう強くシャープネスがかかり、それなりに撮れていた。同じシャープの8M CCDモデルに比べると色も階調感も多少は劣るが、それは相手が悪い。5.2M CMOSモデルとしてはキリッとした写りで大きな問題はなし。ちなみにレンズは広角傾向で、かなり広い範囲が写る。
次は人物を撮影。すべて顔認識機能を有効にし、カメラがしっかり顔を検出したのを確認してから撮影した。
角度や背景を少しずつ変えつつ撮ってみた。顔検出AFの効きはなかなか。ただ(今回は比較的いい色で撮れていたものをピックアップしたが)、背景によっては肌色がくすんでしまうこともある。ここはもう少し頑張ってもらえるとうれしい。こちらは人物モードでも撮ってみたが、肌色が劇的にきれいになったとか、特にそういうことがなかったので割愛する。
ではそれ以外の作例を。
こちらはSHIBUYA 109のビルをオート(左)と、逆光モード(右)で撮り比べた作例。屋外などで困ったら、逆光モードにしてみるといい写りになることも多いので試してほしい。
こんな感じで、光の条件がいいとすごくきれいに撮れる。
次は「タッチでAF操作できると、こういうときに素晴らしい」と思えた作例だ。
これは同じ場所、ほぼ同じ構図で、背景の木にピントを合わせたものと手前のバラにピントを合わせたもの。まったく違う写真が撮れる。細かなテクニックを使わなくても、「バラ」に触れるだけで(ファインダーの中のバラね)そこにピントが合ってくれる。うーん、すばらしい。
つまり、マクロ撮影など、メインの被写体と背景の距離が大きいときにタッチ式のAFは特に威力を発揮する。
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