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» 2009年01月23日 00時00分 UPDATE

料金改定とおサイフケータイで「定額・低額・あんしん」をさらに推進──ウィルコム 喜久川社長 (1/2)

ウィルコムの代表取締役社長 喜久川政樹氏は、1月22日に発表した新料金プランとおサイフケータイについて、ウィルコムの特徴をさらに際だたせるものだと胸を張った。WILLCOM COREのサービスは、2009年4月下旬に試験サービス、10月に本格サービスを開始する。

[園部修,ITmedia]

 ウィルコムは1月22日、2009年春モデル「WX340K」と「BAUM」の2機種を発表した。いずれも京セラ製の音声端末で、ウィルコムが提供する最新サービス「ウィルコム ICサービス」に対応し、PHS音声端末としては初めてFeliCaを搭載した点が最大の特徴だ。

 またウィルコムはこの新モデルの発表に合わせて、既存のウィルコムユーザーにも恩恵が大きい新料金プラン「新ウィルコム定額プラン」を発表、2月5日から提供することも明らかにした。そのほかにも、ウィルコム無線LANオプションに東海道新幹線の無線LANサービスを加えたりと、ユーザーの使い勝手を向上させる新たな施策が発表された。

 発表会場でこれらの新たな取り組みを紹介したウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏は「ウィルコムの真骨頂である『定額・低額・あんしん』という部分を突き詰めていく。昨年の金融危機以来、世の中の景気が悪くなってきているのを実感する。そういった中で、我々が通信キャリアとしていかにお役に立てるかを考え、定額・低額を使いやすく提供し、安心や環境問題などにも寄与できるよう全力で取り組んでいきたい」と話した。

WILLCOM COREの準備は順調

Photo ウィルコム 代表取締役社長の喜久川政樹氏

 発表会の冒頭で喜久川氏は、2009年春から試験サービスを開始するとしていた次世代PHS「XGP」(eXtended Global Platform)のエリア限定試験サービスを4月下旬から開始することを明らかにした。

 ウィルコムは2008年12月19日に関東総合通信局からXGP基地局および端末の無線局免許を取得しており、すでに基地局は電波の送出が可能な状態。今後実フィールでのエリア調査やチューニングを実施していく。4月下旬には山手線の内側にある一部地域でエリア限定サービスを行う予定で、端末はXGPでの通信のみをサポートする「XGPシングルデータカード」になるという。すでにXGP対応基地局を設置する場所の選定と、設置場所の回線の光ファイバー化は完了している。

 「基地局の第1号は虎ノ門の本社ビル屋上に設置した。端末も試作機が出来上がっており、もう少しで実証実験に入れる」(喜久川氏)

PhotoPhoto XGPの基地局設備は現行のPHS基地局と大差ないサイズ。アンテナも共用のものがすでに開発されており、発表会場の片隅に展示してあった

 ウィルコムが展開する次世代サービス「WILLCOM CORE」は、このXGPのインフラだけでなく、無線LANやPHS、固定ブロードバンド、さらには3Gのデータ通信サービスなども組み合わせ「お客さまに最適なデータ通信環境によるモバイルサービスを提供する」(喜久川氏)ものになる。

 3Gのネットワークを利用したデータ通信については、すでに「ドコモのMVNOで展開する」といった報道があったが、喜久川氏は具体的なキャリアには言及せず「会社を限定することなく、サービスとして相性がいいもので話が成立すれば前向きに提供していくつもり」と話した。ウィルコムが提供を考えている3Gのサービスは、スマートフォン向けに提供している「ウィルコム無線LANオプション」のような位置づけで、オプションとしてユーザーに3G網でのインターネット接続を提供するものになるという。

 「もともとPHSというマイクロセルの技術とマクロセルの3Gはメディアとして特徴が異なる。XGPは高速で固定に近い環境でのサービスに強みがある一方、3Gは高速移動中などでもサービスが提供できる点などに特徴がある。お互いを補完する関係でのサービスを検討している」(喜久川氏)

PhotoPhotoPhoto 次世代のXGP(eXtended Global Platform)を活用したWILLCOM COREのサービスは、4月下旬から山手線の内側で限定サービスを開始する計画。本格サービスは10月になる。なおWILLCOM COREサービスは、XGPだけでなく無線LANやPHS、3Gも活用したサービスとなる

 なお現在山形県、京都府、広島市では、XGPを利用した地域情報インフラの構築に関する実験も行っており、デジタルデバイドの解消や観光客向け情報インフラの提供、デジタルサイネージなどを活用した街の情報化といった、地域と連携したサービスの展開も考えているようだ。

どんなに使ってもパケット代は2800円──「新ウィルコム定額プラン」

 月額2900円を払うだけで、070番号への通話やすべてのメールの送受信が無料になることで好評を博した「ウィルコム定額プラン」。このウィルコムの看板料金プランが、より低廉な価格で使えるようになるのが「新ウィルコム定額プラン」だ。2月5日からサービスを開始する。

 ウィルコム定額プランでは、これまで安心して4xパケット通信を行うためには「データ定額」というオプションサービスに加入することが推奨されていた。データ定額は、上限が3800円(PCと接続してデータ通信を行う場合は、6300円)の2段階定額制オプションだ。ただ、別途申し込みが必要なうえ、使わない月も1050円は必ずかかっていた。新ウィルコム定額プランでは、データ定額が不要になり、パケット通信料はPCとの接続も含め、どんなに使っても2800円で済む。パケット通信料を気にすることなく、ネット接続が楽しめるようになる。

 「ウィルコムの本領は、定額・低額・あんしん。サービスはあらかじめ定まった額で利用でき、料金自体もできるだけ安く設定している。そしてこうした定額・低額から来る安心感や、アンテナが多数あるおかげで災害に強いといった別な意味での安心がアイデンティティーだ」(喜久川氏)

PhotoPhotoPhoto 新ウィルコム定額プランでは、「データ定額」分の1050円が不要になり、パケット通信を使わなければ0円、使っても最大2800円という”ユーザーに優しい”料金設定になった。PCと接続しても上限が変わらないなど、既存の携帯と比べて格段に安価な点をアピールする

 法人向けに提供しているウィルコムビジネスタイム定額トリプルプランも、「新トリプルプラン」に模様替えし、月額1900円の中にパケット定額プランの基本料を含んだ形になる。パケット通信は、使わなければ0円、どんなに使っても上限は2800円となる。

 喜久川氏は「もともとウィルコムはユーザーさんが”パケ死”しない料金を常に追求してきたが、新ウィルコム定額プランなら、さらに気兼ねなく使っていただけるようになると思う。一般的な携帯電話のパケット定額プランは最低月額料金があり、ケータイサイトだけにアクセスした場合で4410円程度、PCサイトも閲覧すると5985円程度の料金になり、PCと接続すると上限額がないプランもある。ウィルコムなら、PCとつないでも2800円でお使いいただける」と胸を張った。

 通話料も、「新通話パック」を提供し、今まで「070以外もお得な通話パック」では月額1260円だった無料通話分を2100円に拡大し、実質的な値下げを行う。

Photo 「070以外もお得な通話パック」も衣替えして「新通話パック」となる。無料通話分が1260円から2100円へと増える
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