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» 2009年02月19日 16時41分 UPDATE

直感操作で検索、“ぐにゅっ”とレコメンド――「ぐにゅナビ」って何だ?

検索やレコメンドのニーズが高まる中、NTTとNTTレゾナントが実証実験を開始したのが、検索・レコメンド基盤の「ぐにゅナビ」。テキスト入力いらずの直感操作や感覚的な検索手法、ユーザーの潜在的な嗜好を推測するレコメンド技術が特徴だ。

[秋吉健(K-MAX),ITmedia]

 NTTとNTTレゾナントは17日、ユーザーの趣向や感覚的な嗜好ニーズを検索結果に反映させ、学習機能を使ってさらにユーザーに最適化する検索・レコメンド基盤「ぐにゅナビ(goo new navigation)」の実証実験を開始すると発表した。実験期間は2月17日から8月31日までを予定している。

 オンラインの通販ショップやビデオ・オン・デマンドサービスなどでは、ユーザーの購買履歴や操作履歴などからユーザーの嗜好を類推し、商品や情報を推奨するサービスを提供しているが、その多くは情報提供者が用意したメタデータによる画一的な分類にとどまり、ユーザーが求める情報と一致しない場合もあった。

 今回、両社が実証実験を行う「ぐにゅナビ」では、ユーザーの嗜好を推測する技術を新たに複数開発し、それぞれの技術を組み合わせることで、よりユーザーニーズに最適化した検索結果を表示する。またブログによる口コミ情報からもキーワードとなる感情表現などのキーワードを抽出し、メタデータの付随情報として利用することで、ユーザーの潜在的な嗜好を推測し、推奨商品として提示する。

 NTTレゾナントの取締役でシームレス事業部長を務める大町雄一氏は、ぐにゅナビについて「検索とレコメンドを融合させたサービス。エンドユーザーはgooと双方向に対話しながら商品を選べるようになっている。サービス的にもテクノロジー的にも、そしてユーザーインタフェース的にも面白いものができたのではないか」と、そのユニークさをアピールした。

 NTTレゾナント シームレス事業部 UI・デザイン企画担当 主査の伊藤浩二氏は、実際にビデオ・オン・デマンドサービス「シネマ・コンプレックス」でぐにゅナビのシステムを動かし、その検索方法やレコメンドされた作品について解説した。

sa_gn01.jpgPhoto NTTレゾナント取締役 シームレス事業部長 大町雄一氏(左)とNTTレゾナント シームレス事業部 UI・デザイン企画担当 主査 伊藤浩二氏(右)

 ぐにゅナビは、「ジャンルツリー」と呼ばれる大まかなジャンルが示された画面で操作する仕組みで、キーワードを文字入力で指定する必要がないのが特徴だ。この点について伊藤氏は「そもそも、作品検索のためのキーワードがよく分からないこともある。こうした曖昧さを持ったニーズに対応するサービスに仕上がったのではないか」と、その手軽な操作性に自信を見せた。

 ユーザーは最初にジャンルなどを選択し、自分の趣向に合った映画を選択していく。ある程度絞り込んだ時点でレコメンドされた上位40作品が画面に表示され、キーワードを追加することで、レコメンド作品をさらに細かく分類できる。またユーザーの年齢や性別などをプロフィールとして入力すると、年齢や性別による一般的な趣向がレコメンドに反映される。

 「キーワードを選択したり、ユーザープロフィールを入力したりするたびに画面がダイナミックに動き、視覚的にレコメンド結果の変化が分かるところが、ぐにゅナビの特徴であり、それを「ぐにゅ」という言葉にかけている」(NTTサイバーソリューション研究所 メディアコンピューティングプロジェクト プロダクトマネージャ 主幹研究員の奥雅博氏)

Photo ぐにゅナビは文字によるキーワード入力を使わず、検索はすべてジャンルツリーによる対話選択型で行う

ぐにゅナビに採用された技術は

 ぐにゅナビにはNTTレゾナントが開発した「コンテンツナビゲーション技術」と、NTT研究所が開発した「感性解析技術」が使われている。

 コンテンツナビゲーション技術とは、従来のキーワード入力による全文検索型エンジンとは異なり、キーワードに順位(同社では「重み」と表現」)をつけて、検索条件を大きなカテゴリーとしてレコメンドする。レコメンド情報は、ユーザーのサイト操作履歴情報に基づく「コンテンツレコメンド」と、ユーザーが指定した検索条件に基づく「コンテンツ検索」の技術を組み合わせて提示している。

 感性解析技術は、いわゆる口コミによる評価をレコメンドに反映させる技術。gooが運営するブログから抽出した「かわいい」「怖い」などの感性表現を、映画用に定義されているメタデータによる分類知識に紐付けすることで、ブログ記事の該当箇所をレコメンドされた作品の解説として表示する。抽出・引用された記事の一文をクリックすると、ブログの該当記事へジャンプできるのも特徴だ。

 これらの技術では、すべてのキーワードが体系化・順位化されており、各キーワードに設定されるスライダーを左右に動かすことで、その重み付けを変化させられる。例えばユーザー自身の嗜好を重視するのか、一般ユーザーの平均的な嗜好を重視するのかといった設定を自在に行え、変更するたびにレコメンド結果や作品の順位が入れ替わる仕組みになっている。

sa_gn05.jpgPhoto 上部に並んだキーワードによって提示されたレコメンド結果。キーワードはスライダーによって重みづけのレベルを変化させられる(左)。右は各作品の詳細ページ。中段にはおすすめポイントとして各キーワードが並ぶほか、下段にはその作品に関連して抽出されたキーワードと、そのキーワードが掲載されたブログの引用文が並ぶ

 ぐにゅナビの利便性について伊藤氏は、ブラウザが使用しているクッキーに各情報を保存するため、IDやパスワードによるログイン作業が不要である点を挙げる。また、ぐにゅナビ自体は検索・レコメンドのためのシステムであるため、音楽のダウンロード販売やオンラインショップなどの商品検索にも活用できるといい、今後実証実験の結果を見ながら展開を検討するとした。

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