なぜ「ダブル・ワンセグ」なのか――「AQUOSケータイ 932SH」が提案する新しいテレビライフ開発陣に聞く「AQUOSケータイ 932SH」(3/3 ページ)

» 2009年03月05日 18時34分 公開
[田中聡,ITmedia]
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アルミパネルで高級感を演出

 カメラも923SHから大きく進化し、「930SH」と同じ800万画素CCDを採用した。932SHではさらに、被写体の人物が笑うと自動でシャッターを切る「笑顔フォーカスシャッター」と、被写体が振り向くと同時にシャッターを切る「振り向きシャッター」を搭載した。

 画像ビューアーの表示速度が向上したのも特筆すべき点だ。「931SHの画像ビューアーが速くて好評でしたので、これを継承しました。932SHでは光TOUCH CRUISERを使って快適に操作できます。8Mサイズの画像やmicroSDに保存した画像も速く表示できますよ」と中川氏はアピールする。

 また、手軽に自分撮りができるよう、923SHにはないインカメラを搭載し、最大VGAサイズの撮影ができる31万画素を採用した。

 このほか、通話中の高音部分を聞き取りやすくする「ボイスクリア機能」も新たに搭載。「年齢を重ねると高音部分が聞き取りにくくなるので、3段階の設定に応じて高音部分を引き上げられます。923SHのノイズキャンセラとスロートークに加えて搭載しました」と中川氏は説明する。

 デザインはフラッグシップモデルにふさわしい高級感にこだわり、背面パネルにアルミを採用。これまでのAQUOSケータイは背面に段差があったので、1枚のアルミパネルを全面に使えなかったが、今回はアルミを全面に使える。過去には920SHがアルミパネルを採用したが、段差のためヒンジ側パネルのみに使われた

 さらに、シャンパンゴールド、クリアブラック、ベリーピンクにはヘアライン加工を施し、金属感を強調する仕上げになっている。「ホワイトシルバーは独特の世界観があるのでヘアラインは入れていませんが、より純白に近い色を目指しました」(中川氏)

photo 左が911SH、右が932SH。同じホワイトでも932SHの方がより純白に近いことが分かる
photophotophotophoto 金属感を際だたせる効果もあるというサブディスプレイ。本体カラーによってサブディスプレイ表面の色を変えた点にも注目したい
photo サイクロイドスタイルのAQUOSケータイとしては初めて、アークリッジスリムキーを採用した

まだまだやることはある

 現在のAQUOSケータイには、932SHをはじめとする「サイクロイドスタイル」と、2008年秋冬モデルとして登場した931SHの「タッチ+スライドスタイル」という2つのラインアップが存在する。今後のAQUOSケータイはこの2つを軸に展開するのか、それとも新たなスタイルも検討しているのか。

 「ソフトバンクモバイル向けのモデルとしては、サイクロイドがメインとなります。もちろんタッチパネルを搭載したモデルも出したいですし、サイクロイドとタッチの2ラインを継続する考えは変わりません。その中でもメインとなるのはサイクロイドということです」(吉高氏)

 さらに、サイクロイドの形状も「従来の段差があるタイプに戻すことはない」という。「932SHから買い換える人が増えると思われる2年後には新しい形にするかもしれませんが、しばらくはNewサイクロイドスタイルを推していきます」と吉高氏は明言した。

 932SHのワンセグは「これ以上進化の余地がないのでは」と思えるほど進化した感もあるが、吉高氏は「まだまだやることはある」という。

 「できる、できないは別として、お客さんの不満点には何かしら提案をする必要があります。例えば、画質はもっと向上できないのか、チャンネル切り替えのスピードを上げられないのか……など。我々の技術で少しでも見やすく、使いやすくしていきたいですね」(吉高氏)

 先述のとおり、ワンセグは自宅で見る人が大半だというが、その中でも自宅の据え置きテレビで“チャンネル占有権のないお父さん”が多いと思われる。ダブル・ワンセグを搭載する932SHは、そんなお父さんにはもちろん、ワンセグをじっくり楽しみたいユーザーにとって心強いアイテムになるだろう。そして、次はどんな機能でお父さんたちを喜ばせてくれるのか。AQUOSケータイの新たな“提案”にも期待したい。

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