閉じたまま、表面のタッチセンサーキーで音楽プレーヤーを操作できる
「Walkman Phone, Xmini」(以下、Xmini)のメイン機能は、やはりWalkman Phoneとしての音楽/動画再生機能。表面のタッチセンサーキーで快適に音楽を再生できる。
さらにBluetooth(v2.0+EDR)と、4Gバイトの内蔵メモリもポイント。Bluetoothで音楽のワイヤレス再生はもちろん、ハンズフリー通話や無線データ交換も行える。携帯に内蔵するメモリとしては相当多い4Gバイト分のうち、ユーザーが利用できる領域として約3.5Gバイトほどを使用できる(蛇足だが、かつて4GバイトのHDDを内蔵する「W41T」という厚さ28ミリの機種もあった)。
ちなみに、3.5Gバイトで着うたフル約2300曲(1曲約1.5Mバイトと想定)、192kbpsの楽曲なら約450曲、新サービスの着うたフルプラス(320kbps)も約200曲ほど保存できる計算。少なくとも通勤時や昼休み、待ち合わせ、空き時間などに音楽を聴くといったベーシックな使い方なら、まず十分といえる量の音楽データを本体に保存しておける。
XminiはプラットフォームにKCP+を採用する。QVGAの1.8インチディスプレイであるためか上下2画面に分割して表示する“マルチプレイウィンドウ”は行えないが、機能を複数起動できるマルチタスクはきちんとサポートする。音楽プレーヤーもタスクの1つとして扱われるが、ウォークマンケータイらしい使い勝手を実現するためか、独特の扱いとなる“ならでは”の部分もある。開いて使う時は「LISMO Player」、閉じたまま使う時は独自UIの専用プレーヤーを操作する仕様だ。
データフォルダの容量は約3.5Gバイト。カメラやワンセグを搭載しないので、この容量のほとんどを音楽ファイルの保存用に使えることになる(左)。メニュー、アプリ、辞書、LISMO Player、EZweb、メールの各種タスクを同時に起動した時のタスクメニュー。画面が小さいので、起動中のタスクを示すアイコンが1画面内に収まりきらない。ただ、マルチタスクの自由度の高さはKCP+ならではで、タスクの切り替えもスムーズだ。音楽を聴きながら携帯サイトをチェック、時にはメールも送受信といった作業もそこそこ快適に行える(右)
このほか付属品も“ならでは”だ。Xminiには、13.5ミリ径ユニットを備えるソニー製高音質ステレオイヤフォンと本体カラーに合わせたネックストラップが付属する。イヤフォンは試供品という扱いだが、その形状から、普通に買うと6000円ほどするソニーの「MDR-EX85SL」相当と思われるもの。端子は一般的なステレオピンジャック型で、付属する平型ー丸形変換アダプタを介して本体に接続できる。ネックストラップはイヤフォンのケーブルが絡みにくいケーブルクリップ機能が備わっている。
付属ストラップとイヤフォン。購入したカラーはブラック×ブラックなので、ストラップも黒色。こちらは少々味気ないが、それ以外はボディカラーに合わせたカラフルなものが付属する。ストラップは上下に手軽に分割でき、イヤフォンのケーブルをまとめられるケーブルクリップも付いている
さて、この付属イヤフォンは、適当なケータイのチープな付属イヤフォンいくつか(この手のもの、購入時のままという人も多そうだ)と比較すると、もうはっきりと違いが分かるほど音質に差がある。ウォークマン「NW-610F」付属のイヤフォンで聴き比べても、音質面で見劣りは感じない。これは第3者にも聞き比べてもらったが同意見であった。付属品(試供品)としてはかなりよさげなものであるのが意外にうれしいのである。
(続く)
次回は、音楽プレーヤーの独特な“クセ”などを、使用感とともに紹介していく予定です。
- 「Walkman Phone, Xmini」関連記事一覧
- ロードテスト:ワンセグない、カメラもない──いいえ、いらないんです
auの第3弾ウォークマンケータイ「Walkman Phone, Xmini」は、昨今のケータイとして“相当いさぎよい”とがった仕様が特徴。そして、本家ウォークマンにも見劣りしない小型軽量ボディが特に大きな魅力なのである。
- 写真で解説する「Walkman Phone, Xmini」
ソニー・エリクソン製の「Walkman Phone, Xmini」は、音楽機能に特化した手のひらサイズの超小型スライドボディが特徴。ワンセグやおサイフケータイ、カメラなどは備えないが、4Gバイトの内蔵メモリやBluetooth、“ウォークマン”シリーズの高音質技術を内蔵し、閉じたままでも操作できる表面のタッチセンサーキーで快適に“ケータイ音楽”が楽しめるよう開発された。
- レビュー:着信LEDと通知ランプはどこにある?――「Walkman Phone, Xmini」
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の音楽ケータイ「Walkman Phone, Xmini」は、超小型ボディと凹凸のないフラットなデザインが特徴だ。第1回ではキーバックライトや着信LEDなどについて調べた。
- インタビュー:「Walkmanにケータイを載せました」――こうして「Walkman Phone, Xmini」は完成した
「Walkman」の名を冠する本格的な音楽ケータイとして、そして幅44ミリ/高さ75ミリの超小型ケータイとして登場した「Walkman Phone, Xmini」。そのサイズとデザインが大きなインパクトを放つWalkman Phone, Xminiは、どんなコンセプトで開発されたのだろうか。ソニー・エリクソンに聞いた。
- コンパクトボディに4Gバイトメモリ内蔵、着うたフルプラス対応──「Walkman Phone, Xmini」
KDDIは、“本格的に音楽を楽しむ”ユーザー向けのソニー・エリクソン製コンパクトスライド端末「Walkman Phone, Xmini」を発表。12月下旬以降に発売する。4Gバイトの内蔵メモリを搭載し、新たに発表したAAC 320kbpsの「着うたフルプラス」に対応し、高音質な音楽が楽しめる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.