カシオ日立モバイルコミュニケーションズ製の「EXILIMケータイ 930CA」は、カシオ計算機ブランドとしては初めてスライドボディを採用したモデルだ。スライド端末は折りたたみ端末と比べてキー面積が狭くなりがちなので、どの程度キーが押しやすいのかが気になる。
930CAは「Ripple Style Key(リップルスタイルキー)」というシートキーを採用。リップルとは「波紋」を意味し、キーが凹凸状に緩やかな波を形成している。ほかのスライド端末と同様にキー面積が狭いため、誤操作することも何度かあったが、慣れればおおむね問題なく操作できた。
930CAは、閉じた状態ではディスプレイ下部にある3つのフロントキーや、サイドキーを使って操作する。では閉じたままどんな操作ができるのだろうか。
本体を閉じた状態でフロントキー(3つのうちどれでもよい)を押すと、「クイックランチャー」が起動し、「フォト」「スナップビューア」「TV」「ムービービューア」「ムービー」「MUSIC」にアクセスできる。閉じた状態で利用できるのは、基本的にクイックランチャーで起動できる機能のみとなる。フロントキー中央のキーは一見すると、閉じたまま決定操作ができるかのように思えるが、指定された操作しかできない。
メールやWebサイト(Yahoo!ケータイとPCサイトブラウザ)にアクセスした後に本体を閉じたところ、ページスクロールやリンクアクセス、サブメニュー呼び出しなどの操作はできなかった。スライド端末は、“閉じたままでも文字入力以外の操作はほぼできる”機種が多いが、930CAは“閉じたまま操作できるのはカメラやAV機能のみ”と切り分けているようだ。
なお、ほかの操作中に本体を閉じても、サイドキーからカメラやスナップビューアの起動はできる。
930CAは、閉じたままでは電話をかけることも受けることもできない。閉じた状態で電話がかかってきた場合、本体を開いてから応答する。ただし着信中に側面のLOCKキーを押すと、相手側に簡易留守録のメッセージが再生される。新着メールを受信したときも同様で、メールを読むには本体を開く必要がある。
930CAには本体の開閉と連動した機能が用意されており、メインメニューの「Settings(または設定)」の「スライド設定」から設定できる。本体を開いて着信に応答、新着メールを表示、不在着信履歴を表示、という3つの項目があり、個別にオンとオフの設定ができる。
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