消費者向けのマーケットでは順調な販売を続けるiPhoneですが、Appleが力を入れているとされるエンタープライズ(企業)向けでは、まだまだこれからと言われています。今日紹介する「Citrix Receiver」は、iPhoneのエンタープラズ市場での普及を強力に後押しする可能性があり注目されているアプリです。
Citrix Receiverは、Citrix社が提供するアプリケーションの仮想化サーバ、「Citrix XenApp」のクライアントとなるアプリです。iPhone・iPod touchから3G/Wi-Fiネットワークを通してサーバへログインし、デスクトップまたはアプリケーション単位でアクセスすることが可能になります。Citrix XenAppは、Windows Termnal Serviceをベースに独自のレスポンス向上・管理機能を加えたもので、大規模なユーザーを抱える環境での管理コストの低さやデプロイメントの早さなどが評価されています。
今回リリースされたCitrix Receiverの利用にはサーバを持っていることが前提となりますが、Citrix社が用意しているデモ用のサーバに接続することで、その使い勝手を体験することができます。
Citrix Receiverを起動すると表示される画面から登録すると、デモサーバのログイン情報がメールで送られてきます。デモ用のアカウントは2時間のみ利用でき、24時間で期限が切れるようです。
デモサーバ上には、MS Officeをはじめとした様々なアプリケーションが用意され、実際にアクセスしてレスポンスや使い勝手を体験することができます。ちなみにこのデモサーバはクラウド(Amazon EC2)上に構築されているようです。
Citrixは低帯域幅での動作でも高いパフォーマンスが出ることが特徴で、3G回線経由でも実用的なレスポンスでMS ExcelやProjectを使用することができました。サーバ側で処理が行われるため、ファイルのサイズが大きい場合などは、iPhone上のOffice互換アプリ(現在は発展途上ですが)を使うよりも生産性が上がるのではないでしょうか。
ピンチアウト・インによる拡大縮小、ドラッグによるスクロールに対応。元々PCの画面で使用するアプリであっても、比較的自然に使うことができます。画面右下の矢印をタップしてカーソルモードに切換えると、タップで左クリック、タップ&ホールドで右クリック、3タップ&ホールドでドラッグが可能になります。
iPhone・iPod touchのネットワーク設定はVPNに対応しているので、外出先からiPhoneで社内のアプリケーションを使うことが可能になります。とくに、社内のシステムにログインするために休日もPCを持ち歩いているという方は、かなりの負担減になるのではないでしょうか。
今日のアプリ | 第396回 |
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タイトル | Citrix Receiver |
カテゴリ | App Store > ビジネス |
開発 | Citrix |
対応機種 | iPhone・iPod touch |
価格 | 無料 |
レーティング | ★★★★★ |
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