全面タッチパネルを搭載する「Sportio water beat」は、ソフトウェアキーボードを使って文字入力をする。それだけに、文字入力の操作性に関する質問が多く寄せられた。
Sportio water beatの文字入力では、一般的なダイヤルキーに近い配列の「文字キー」をソフトウェアキーボードとして利用する。文字キーには「あ」〜「わ」行のキーと、記号呼び出し、大文字/小文字の変更、クリア、文字種の変更、元に戻すなどの操作が割り当てられている。また、文字キーの上には上下左右にカーソル移動ができる4つの矢印アイコンがある。
絵文字や顔文字の変換、英数カナの変換もタッチ操作で行え、物理キーで可能な一通りの変換操作はタッチでもこなせる。
Sportio water beatならではの変換操作として便利なのが“ロングタッチ”だ。文字キーをロングタッチすると、「あ」キーなら「あ」〜「ぉ」という具合に、各キーに割り当てられた文字一覧が現れる。「か」キーなら「が」〜「ご」、「は」キーなら「ば」〜「ぼ」と「ぱ」〜「ぽ」など、濁点や半濁点の文字が含まれるのも便利だ。
では肝心の操作性はどうか。Sportio water beatの文字キーは、これまで物理キーで文字入力をしていたユーザーにとっては、慣れるのに時間がかかると感じた。まず、物理キーは“タッチしてから押す”という2ステップで文字を入力できるが、ソフトウェアキーの文字キーは(当たり前だが)タッチした時点で文字を入力できるので、誤入力の確率が上がる。筆者も何度か入力を試したが、隣り合う文字キーを間違えて押すことが多かった。慣れるまでは物理キーよりも神経を使うことになるだろう。
また、「こ」「そ」「ほ」など、呼び出し回数が多い文字ほど誤入力しやすくなるので、文字の呼び出し順を逆にする「バック」や、文字キーのロングタッチを利用するなど、なるべくタッチ回数を減らしたい。
もう1つ、個人差があると思うので断言はできないが、Sportio water beatの場合、左手よりも右手の方が文字入力しやすいと感じた。文字入力では親指を使うことになるが、左手で持った場合、親指は右方向に向くので右側のキーの方が押しやすい。一方、右手で持つと、親指は左方向を向くので左側のキーの方が押しやすい。Sportio water beatの「あ」〜「わ」行の“文字入力用のキー”は左側4分の3のスペースにあるので、右手の方が押しやすい。左手と右手で何度が入力してみたが、右手の方が誤入力が少なかった。
ともあれ、筆者のように、これまで左手でケータイの文字入力をしていた人にとって、左手だと入力しにくいのはネックになる部分だ。縦画面のほか、両手を使った横画面での入力もサポートしてくれれば、入力方法の選択肢が増えてよかったと思う。また、指よりも簡単にピンポイントで文字キーを押せる、静電式対応のスタイラスを同梱してくれてもよかったと思う。
Sportio water beatは2タッチ入力もサポートしており、文字入力画面のサブメニューで「入力方式」を「2タッチ方式」に変えればよい。文字キーに「1」〜「0」が表示され、「1」をタッチすると「あ」行の文字が文字キーに現れる。数字→五十音への表示切り替えは、ソフトウェアキーならではの便利な仕様といえる。
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