インタビュー
» 2009年06月17日 17時14分 UPDATE

開発陣に聞く「N-06A」:こだわったのは“誰でも簡単”――進化した「N-06A」の無線LAN機能

ケータイの新しい使い方を提供する無線LAN機能を、「プロユーザーだけでなくより幅広いユーザー」に使ってもらいたい――。そんな思いを実現するために、「N-06A」の無線LAN設定は「なるべく簡単」を追求したという。

[山田祐介,ITmedia]
photo 板本真一氏

 NTTドコモのNEC製端末「N-06A」は、「N-01A」の基本性能に磨きをかけ、さらに上り/下り速度最大54Mbpsの無線LAN(IEEE802.11/b/g)に対応したマルチメディアケータイ。自宅や公衆の無線LAN環境に接続することで、高速なインターネットを楽しめることが特徴だが、こうした機能を「プロユーザーだけでなくより幅広いユーザーに使ってもらう」ための工夫も凝らしているという。NEC モバイルターミナル事業部 商品企画部の板本真一氏に新機能の特徴と狙いを聞いた。


“なるべく簡単”を目指した無線LAN機能

photophoto 「N-06A」

 「無線LANを幅広いユーザーに楽しんでもらうためには、“わずらわしい設定”をなるべく簡単にする必要がある」と語る板本氏。N-06Aは、無線LAN機器の多くが対応する“簡単設定”のための規格「WPS」を採用し、待受画面の「かんたん接続」のメニューからプッシュボタン方式で無線LAN接続を確立できる。自宅の無線LAN親機がWPSに対応していない場合でも、決定キーの長押しでアクセスポイントのスキャンを開始し、接続設定を行うことが可能だ。「N-06Aの製品紹介サイト(http://www.n-keitai.com/n-06a/)には、無線LAN接続の手順を分かりやすく説明するページを設けています。もし分からない場合は、そちら見ていただければと思います」(板本氏)

 一度接続を確立したアクセスポイントを端末が記憶し、次回以降の接続を自動で行う「指定接続」にも対応しており、「家に帰れば自動的にケータイが無線LANにつながる」といった使い方もできる。ちょっとした調べ物や、ベッドの中でネットを見たいとき、わざわざPCを起動せず、かつケータイのパケット料金を気にせずにフルブラウザを楽しむ――。そんな使い方をN-06Aは実現する。フルブラウザの1ページあたりの読み込みサイズも「N-01Aが1.2Mバイトだったのに対し、N-06Aでは1.5Mバイトに拡張」(板本氏)することで、より多くのWebサイトを表示できるようにした。

機能とサービスをセットで訴求

photo 決められた時間に自動で写真をオンラインアルバムにアップロードする「ライフストレージ」。寝ている間に自動的に写真がアップロードされる、といった使い方を想定しているという

 カメラの高画素化やワンセグ、おサイフケータイの搭載など、ここ数年で携帯のスペックは大きく進化したが、今後は「単に機能を搭載するだけでなく、利用シーンを含めてユーザーに提案することが重要」と板本氏は語る。N-06Aではユーザーの利用頻度の高いカメラ機能と連動したサービス「ライフストレージ」を提供することで、幅広いユーザーに無線LANの利便性を訴求する。

 「N-06Aでは“SHOT&SHARE”をコンセプトに掲げていますが、ライフストレージを使えば、ケータイカメラで撮りためた画像が自動的にオンラインアルバムにアップロードされます。携帯本体のメモリ容量を気にせずに撮影できますし、アルバムを家族や友人と共有することもできます」(板本氏)

 画像をアップするのに使うBIGLOBEの専用サーバは、1Gバイトまで無料で提供される。ユーザーが設定した時間帯に無線LANを介して画像をアップロードし、端末にはサイズを縮小したサムネイルをストックする仕組みだ。アップした画像はPCやiモード、専用のiアプリ「フォトポケ」から見られる。


より自然な“T-STYLE”ボディ、「スピードムービー」も撮れる810万画素カメラ

 ボディは、端末を閉じた状態から、ディスプレイが90度、180度と回転する“T-STYLE”をN-01Aから継承しており、新たにヒンジをやや斜めに取り付けることで、端末を180度回転させた時にディスプレイが少し内側に傾くようになっている。この機構により、ディスプレイの見やすさや通話時のフィット感が向上した。「また、ヒンジに関してはN-01Aで『がたつきが気になる』という意見を多くいただいたので、その点も改善しています。そのほか、角に丸みを持たせることで握りやすさにも配慮しました。ニューロポインターの周りは時計のベゼルをイメージしたデザインに仕上げ、側面にはメタル調のラインを施すことで高級感を演出しています」(板本氏)

photophotophoto 左がN-01A、右がN-06A。直線的なN-01Aに対し、N-06Aはキー面がやや弧を描き、ディスプレイが傾いているのが分かる

 有効810万画素のCMOSセンサーを搭載するカメラは、顔認識や手ブレ補正に加え、240度のパノラマ撮影に対応。さらに、新機能として120フレーム/秒で高速撮影した動画を30フレーム/秒で再生する「スピードムービー」を搭載した。「通常の4分の1のスピードで動画が再生されますので、例えばスポーツのフォームをチェックするときなどに役立ちます。YouTubeなどの動画サイトに“オモシロ動画”としてアップし、楽しんでいただこうという思いもありました」(板本氏)。このほか、H.264の動画圧縮規格に加え、新たにAAC方式の音声にも対応し、臨場感のある音声で動画を楽しめる。


 デバイスによる差別化が難しくなりつつある中で、今後の携帯電話は“単体”での利用に留まらず、ネットワークとの連携をさらに強めていくと板本氏は考えている。「そういった状況のなかでNECは、BIGLOBEやPCなどの資産を生かしたサービスを、なるべく簡単に、誰にでも使えるかたちで提供したいと考えています。N-06Aは、そうした取り組みの第1弾です」(板本氏)

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