9月24日からビジネスデーが開幕した東京ゲームショウ2009では、NTTドコモがブースを構えて最新のケータイゲームタイトルを展示しているほか、大手ゲームベンダーの一部や、海外からの出展社がiPhone/iPod touch向けのゲームも展示している。
コンソール向けの華々しいステージや大きな体験ブースと比べると、展示の内容はかなり控えめで、iPhoneやiPod touchにインストールしたデモアプリが2〜3台用意されている程度のものだが、リリース前のiPhoneアプリを体験できる機会はめったにないこともあり、来場者も高い関心を示していた。
バンダイナムコゲームスは、人気作「ACE COMBAT」シリーズのiPhone/iPod touch向けタイトル「ACE COMBAT Xi Skies of Incursion(仮)」をブース内で展示している。3台の試遊機が用意されており、デモ版を実際に操作することが可能だ。1人あたりの持ち時間は3分程度だが、その完成度の高さに驚かされるだろう。
ACE COMBAT Xiは、PSP向けタイトル「ACE COMBAT X スカイズ・オブ・デセプション」の続編に位置づけられる、新たに企画・開発されたオリジナルストーリー。操作は加速度センサーとタッチパネルを活用して行うため、これまでの十字キーやボタンを使った操作とは感覚が大きく異なる。また1ミッションにかかる平均時間やゲームバランスも、iPhone/iPod touch向けに調整しているとのこと。
ブースにいたバンダイナムコゲームスの大久保元博氏によると、「現在のアプリの出来は60%くらい」とのこと。特に日本のiPhone/iPod touchユーザーは、レスポンスや操作感に対する要求が高いため、慎重に最終調整を進めているそうだ。価格帯やより細かなリリース時期についてはまだ明らかにされていないが、「グラフィックのきれいさ、ゲームとしてのクオリティ、そしてサウンドの美しさには徹底的にこだわっています」(大久保氏)という渾身の1本、iPhone/iPod touchユーザーなら必見だ。
コーエーテクモホールディングスのブースでは、本邦初公開という「三國志 TOUCH」が展示されている。テクモブランドでリリースしているほかのiPhoneアプリと並べての展示となっているため、試遊機は1台しかないが、かなり最終版に近いものを実際にプレイできる。リリースは今秋を予定しているとのこと。価格は未定だ。
三國志 TOUCHは、コーエーの人気歴史シミュレーションゲーム「三國志」をiPhone/iPod touchでプレイできるようにしたもので、タップで決定やメッセージ送り、フォーカスで情報表示、ドラッグでスクロール、そしてピンチイン/アウトで戦略マップや戦闘マップの拡大/縮小ができるなど、iPhoneアプリらしい操作性を取り入れているのが特長。シナリオが190年、195年、208年、217年、230年から選べたり、好みの武将を選んでスタートできたりする点は従来のシリーズを踏襲している。
ちなみに「信長の野望」ではなく三國志が選ばれた理由は「iPhoneアプリは日本以外の地域でも展開する計画なので、世界的に知られている三國志にした」(説明員)とのこと。英語版なども登場するのだろうか。
スクウェア・エニックスブースでは、ダウンロードゲームのコーナーでiPhone/iPod touch向けタイトルを展示していた。3台の試遊機に3つのタイトルがインストールされており、来場者は自由に3つのアプリがプレイできる。
用意されているタイトルは、9月24日に配信が始まったばかりの「スライディング・ヒーローズ」と、近日配信予定となっている「ソングサマナー 歌われぬ戦死の旋律 完全版」「国破れて山河あり」の3本。試遊台には各アプリの簡単な説明を記したガイドが用意されていて、それを見ながらiPhoneならではの操作性が体験できる仕組み。
スライディング・ヒーローズは、iPhone/iPod touchを傾けることで画面内のキャラクターを転がし、モンスターを倒してゴールを目指すというシンプルなゲーム。130以上のステージが用意されているという。ソングサマナーは、iPhoneやiPod touch内の楽曲を読み込んで「ミュージックファイター」を召喚し、迫り来る敵を倒していくゲーム。曲によってさまざまなタイプのキャラクターが召喚されるのが楽しい。国破れて山河ありは、自分の拠点から出兵して他国の拠点に侵攻し、相手の拠点を0にすれば勝利できるというゲーム。
ダウンロードゲームが集まっているエリアはブースの裏手にあるので、iPhoneゲームが目当てなら裏に回るのを忘れずに。
くしくも東京ゲームショウ開幕初日に配信が始まった頓智・の拡張現実(AR)アプリ「セカイカメラ」のデモコーナーも、幕張メッセのCoFestaブース内に用意されている。ここではiPhoneを持っていない人もエアタグを作成したり、作成された数々のエアタグを閲覧したりできるので、興味がある人は立ち寄ってみるといいだろう。iPhoneが欲しくなること請け合いだ。
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