ドラマで使われるケータイたち2009年夏──ドコモ編松嶋菜々子、香里奈 、深キョンのケータイは?(1/2 ページ)

» 2009年10月16日 16時59分 公開
[青山祐介,ITmedia]

 月曜日から日曜日まで、毎日20時から0時ごろまでの時間帯に放送されているシリーズもののドラマ。この時間帯はゴールデンタイム、プライムタイムと呼ばれるだけあって、各局が視聴率にしのぎを削っているのはいうまでもない。そのため、各ドラマには人気の俳優やタレントが必ず登場している。そんな彼らが劇中で手にするケータイは気になるところ。ストーリ上で各登場人物を結びつけるキーアイテムとして、ケータイは今や欠かせない存在になっている。

 こうしたプライムタイムのドラマはケータイの最新モデルをアピールするのに格好の場。そのため、キャリア各社がそれぞれのドラマにスポンサーとして名を連ねている。当然、劇中に登場するケータイは、そのスポンサーの機種となるわけだ。また、このスポンサーになっているドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの各社は、ドラマの中で使われているケータイを各社のWebサイトで紹介している。

 この夏のドラマで活躍したケータイを、各社のWebサイトの情報をもとに、実際にドラマを視聴して確認した情報を加えながら紹介しよう。今回はドコモケータイが登場したドラマを取り上げる。

ドコモ端末が使われた作品は5本に減少――2009年夏クール

 7月から始まった2009年夏クールでドコモがスポンサーしているドラマは5本。火曜21時の「救命病棟24時」(フジテレビ系)、木曜21時の「ダンディ・ダディ?」(テレビ朝日系)、土曜19時56分の「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」(TBS系)、同21時の「華麗なるスパイ」(日本テレビ系)、同23時10分の「オトメン(乙男)」、日曜21時の「官僚たちの夏」となっている。2009年の冬クールまでは、日テレ系水曜22時台とテレビ朝日系金曜23時15分台のドラマにもドコモがスポンサーしていたが、春クールの「アイシテル」「名探偵の掟」以降は、それぞれスポンサーが下りてしまい、携帯電話会社のスポンサーはついていない。

 夏クールはTBS系日曜21時台の「官僚たちの夏」を除いた5本と、BS-TBSで放送している「ケータイ刑事銭形命」を合わせた6本で登場するケータイが、ドコモのWebサイト内にある「テレビドラマ使用ケータイ」のコーナーで紹介されている。「官僚たちの夏」は、物語の舞台が昭和20年代後半から40年代と、そもそも携帯電話が存在しない時代となっている。そのため、全体としてドラマに登場するドコモケータイは、以前よりも台数が少なくなっている。

2008年冬モデルの「SH-02A」「P-02A」「P-04A」「N-04A」が活躍

photo シャープ製の「SH-02A」

 夏クールで最も多く登場したのはシャープ製の「SH-02A」の5台。SH-02Aは2008年冬モデルとして登場し、8色という多彩なカラーバリエーションが特徴。比較的プレーンなデザインで、劇中でもさりげなく登場する。「オトメン(乙男)」の夏帆、「救命病棟24時」の木村多江がIce Whiteを、「華麗なるスパイ」の杏がLime Greenを使用。男性では「ダンディ・ダディ?」の石黒英雄がSky Blueを使って、舘ひろしと赤外線通信でメルアドを交換するシーンが見られた。また「オトメン(乙男)」で高校生を演じているハライチの澤部佑が持つSH-02Aは、心霊スポットを探検しているときに着信し、画面に血が滴る数字の「44444」という番号表示が現れるという、凝った演出になっていた。

 次点はいずれも4台というパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P-02A」と「P-04A」、NECの「N-02A」だった。P-02Aは、90xiシリーズで三菱電機製端末が採用していたスピードセレクターを搭載したスライドモデルだ。「ダンディ・ダディ?」の八嶋智人と「華麗なるスパイ」の藤原一裕(ライセンス)がエメラルドグリーンを、「オトメン(乙男)」の高田延彦がダイヤモンドブラックを使用。女性では「オトメン(乙男)」の柳原可奈子がサファイアピンクを手にし、その場の空気に関係なく彼女の芸風そのままの話し振りで通話するシーンが、冒頭のお約束となっていた。

photophotophoto パナソニック モバイル製の「P-02A」(左)、「P-04A」(中)、「N-02A」(右)

 一方「P-04A」は、SMARTシリーズのパナモバ製伝統となる極薄モデル。REDを持つのは「こち亀」の香里奈と「オトメン(乙男)」の武井咲。男性は同じく「オトメン(乙男)」で主役の“乙男”を演じる岡田将生がSILVERを、「ダンディ・ダディ?」の鹿賀丈治がBLACKを使っていることになっている。ただ、残念ながら実際に確認できたのは香里奈のREDのみで、写真を撮ったら戦国時代の幽霊が写っていた、というシーンで登場した。N-02Aは厚さ12.9ミリというスリムなワンセグケータイ。「こち亀」の中村獅童、「ダンディ・ダディ?」の佐藤二朗と余貴美子らが使っていた。

 これら4機種以外のモデルは、使用している俳優がいずれも2、3人程度ずつと分散する傾向にある。ドラマで活躍するドコモのケータイといえば、スポンサー枠の多さから出演台数も多く、結果として1機種あたり8、9台が登場することが多かったが、2009年夏クールは寂しい結果となった。また、このほかの主役級では「救命病棟24時」の松嶋菜々子が「F-04A」、「ダンディ・ダディ?」の南沢奈央が「N-03A」、平山あやが「F-02A」、「華麗なるスパイ」の深田恭子が「N-04A」を使用。男性陣では「救命病棟24時」のユースケ・サンタマリアが「P-05A」、「ダンディ・ダディ?」の舘ひろしが「N-05A」、八嶋智人がP-02A、「こち亀」の速水もこみちがF-04A、「オトメン(乙男)」の木村了が「HT-02A」を使っていることになっている。また、ドコモのPROシリーズのイメージキャラクターである劇団ひとりは、「こち亀」にゲストとして登場。劇中では「SH-04A」を使っており、作中ではワンセグを視聴していた。

※初出時に「SH-04A」がPROシリーズではない旨の記述がありましたが、SH-04AはPROシリーズのモデルです。お詫びして訂正いたします。(10/18 12:51)

N905iがスパイの秘密兵器として登場

 ドラマに登場するケータイを注意深く観察していると、興味深いシーンが見られる。例えば「救命病棟24時」。クランクイン直後に主演の江口洋介が交通事故で負傷し撮影が中断したため、当初7月初旬の予定だった放映開始を8月11日に遅らせることとなった。そのため、それまでの4週間は「救命病棟24時・小島楓」と題し、本編から1年前となる2008年夏という設定で、松嶋菜々子演じる救命救急医の小島楓が過去3シリーズのエピソードを振り返るという特別編成となった。このスペシャル版には当時のケータイが登場し、松嶋菜々子は「N705iμ」を使っているほか、数年ぶりに再会した救命救急医を演じる八嶋智人は「P704iμ」に家族の写真を待受画面に設定しているシーンが見られた。

photophoto 「N705iμ」(左)と「P704iμ」(右)

 また、「華麗なるスパイ」では、スパイの秘密兵器としてケータイが登場。このドラマでは、国際テロ組織から日本を守るため、内閣総理大臣直属の秘密諜報部のスパイが活躍する様が、ややコミカルタッチに描かれている。設定もリアルなものではなく、どちらかというと「007」シリーズに象徴されるステレオタイプの“スパイ”を大げさに表現している。作中ではスパイが使う秘密兵器を開発するセクションがあり、発話キーを押すと、ワンセグアンテナの部分から睡眠薬を塗った矢が飛び、別のキーを押すと水が飛び出すという兵器(N905iをベースにした端末)が、長瀬智也らが演じるスパイに支給される。第1話ではこの兵器が物語の随所に登場し、キーアイテムとなっていた。

※初出時に、「華麗なるスパイ」に登場する秘密兵器のベースモデルを「N906i」と記述していましたが、正しくは「N905i」です。お詫びして訂正いたします。(10/18 13:47)

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