先日のHuawei取材の合間に、中国深セン市の電脳街に出かけてケータイショップを見てきた。日本ではドコモショップ/auショップ/ソフトバンクショップなどの携帯キャリアショップの数が多い。一方、「SIMカードの契約」と「端末の購入」が分離している中国では端末だけを自由に購入できるため、キャリアを問わずに端末を販売する、いわゆる併売店が多く存在する。
併売店は日本にもあるので珍しくはないが、日本では滅多に見られない光景で驚いたのが、いくつもの(寄り合い)店が密集した独自のマーケットだった。店内には見たこともないケータイが売られており、中にはiPhoneらしき端末や、auの「AQUOSケータイ W61SH」と思しき機種も見られた。ちなみに、シャープはW61SHをベースとしたモデル「SH9110C」を中国に投入しているが、店頭で見たモデルには「WIN」のロゴがあったので、au端末とみて間違いないだろう。また、バッテリーやディスプレイ、外装などのパーツ売り場が集まっているフロアもあった。
日本の量販店とさほど変わらない広さの店内は人であふれかえっていた。筆者は6人と一緒に行動していたが、ちょっと目を離すとすぐ迷子になってしまいそうなほど客がせわしなく動いていた。ケータイを安く、(SIM契約不要のため)手軽に購入できるということで、多くの人がこうした市場に群がっているようだ。ただ、一緒に同行した人は「この店でケータイを購入したところ、イヤフォンカバーがすぐに取れてしまった」と話しており、端末の品質は(正規品よりも)低そうだ。
店内は“闇市場”と呼んでも過言ではないほど、怪しい雰囲気と異様な熱気で包まれていた。また、店員が中学〜高校生ほどの若者が多かったことも、個人的には驚きだった。時間の都合で30分ほどしか回れなかったが、初めて見る海外の携帯市場に、軽くカルチャーショックを受けたのだった。
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