第1回 基本性能とキーの操作性が優秀なモデルは?最新ケータイ徹底比較(au 2009年秋冬モデル編)(2/2 ページ)

» 2010年01月07日 20時00分 公開
[田中聡,ITmedia]
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十字キーとソフトキー:SA001の「ジョグキー」は操作性に難あり?

 十字キーはカーソル移動、その周囲にあるソフトキーはショートカット操作やサブメニュー呼び出しなどで頻繁に利用する。特に、決定キーと隣接している十字キーが操作しにくいと、「カーソル移動しただけなのに決定してしまった」といった誤操作が起きやすい。今回の5機種はスムーズに操作できるのだろうか。

 CA003の十字キーは文字どおり十字形状になっており、クリック感があって押しやすい。ソフトキーはやや小さいが、押しにくいほどではない。SH003は全体的にフラットなので押下感が乏しいが、誤操作はほとんどなかった。スクエアな十字キーを採用しているBRAVIA Phone U1はクリック感がやや硬いが、このあたりは好みが分かれそうだ。T003の十字キーは一見するとフラットだが、わずかに膨らんでいるので押しやすい。

 十字キーを傾けてカーソル移動ができるSA001の「ジョグキー」は、いくつかストレスを感じた部分があった。まず、スクロールし続ける操作はスムーズだったが、1行ずつカーソル移動するといった微調整がしにくいと感じた。十字キーを「押す」ほかの機種に対して、SA001は決定キーを「傾ける」必要があり、指の動きに微妙な加減が求められるためだ。ニューロポインターを搭載するドコモやソフトバンクモバイルのNEC製端末のように、(押して操作できる)通常の十字キーも採用してほしかった。また、SA001のディスプレイを開いた状態でジョグキーを下に傾けると、ディスプレイ部もやや下に傾くことが多く、操作していて気になった。スライドをロックするスイッチなどを搭載してもよかったのかもしれない。

 auケータイは、異なるメーカーの機種でもソフトキーをはじめとするキー配列は基本的に同じだが、今回はSA001のソフトキー配列が一部異なり、左下に発話キー、右下に終話キーが割り当てられている。これは薄型化の影響なのか、SA001のディスプレイ上部に割り当て可能なキーの数に制限があったためだと思われる。ほかの機種では左下ソフトキー/右下ソフトキーに割り当てられているメールキー/EZキーは、ダイヤルキー側に搭載されている。

photophoto CA003(左)とSH003(右)の十字キーとソフトキー
photophotophoto BRAVIA Phone U1(左)、SA001(中)、T003(右)の十字キーとソフトキー。SA001では十字キー自体がジョグキーとなっているので、キーを“押して”上下左右のカーソル移動をすることはできない。ソフトキーは、SA001のみ左下に発話キー、右下に終話キーが割り当てられている

ダイヤルキー:キーサイズとクリック感ともにT003が優秀

ダイヤルキーの大きさと距離
各ダイヤルキーの高さ 上キーから0キーまでの距離
CA003 5ミリ 65ミリ
SH003 6ミリ 59.5ミリ
BRAVIA Phone U1 7ミリ 55.5ミリ
SA001 5ミリ 49ミリ
T003 8ミリ 63.5ミリ

 主に文字入力で使うダイヤルキーの操作性も重要だ。キーはフラットな形状よりも膨らんでいる方が望ましく、小さいよりは大きい方がいい。ただしキーが密集しすぎていると、誤ってほかのキーを押す可能性が増す。また、文字入力時には十字キーや決定キーも使うので、十字キーとダイヤルキーの距離は近い方がいい。このように、ダイヤルキーはさまざまな“バランス”が求められるといえる。今回はダイヤルキーの操作感に加え、各ダイヤルキーの高さと、上キー(最上部)から0キー(最下部)までの高さも調べた。

 CA003のダイヤルキーはわずかに膨らんでいて押しやすいが、5機種の中では指の移動距離が最も長い。SH003はややフラットなダイヤルキーを採用しているが、各キーが離れているので誤操作する心配はなさそう。ただ、もう少しクリック感が欲しかった。BRAVIA Phone U1はキーが密集しているので、指の移動量が少なく快適だ。十字キーと同様、クリック感はやや硬めだ。SA001のダイヤルキーはフラットで小さい。もう少し凹凸が欲しかった。

 この中で特に押しやすいと感じたのがT003だ。各ダイヤルキーが大きく、微妙に凹凸があるので快適に文字を入力できた。

photophoto CA003(左)とSH003(右)のダイヤルキー
photophotophoto BRAVIA Phone U1(左)、SA001(中)、T003(右)のダイヤルキー
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