“犬の発言”もTwitterのタイムラインに――iPhone版バウリンガルは“交流重視”iPhone好きは犬好き?

» 2010年02月12日 19時26分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
Photo インデックス コーポレートビジネス局 企画営業部 チームリーダーの坂口誠二氏

 バウリンガルは、犬の鳴き声から感情を分析し、人の言葉に置き換えるという、いわば“犬語翻訳機”ともいえる玩具。2002年にタカラ(現タカラトミー)が発売して以来、2003年に携帯アプリ版、2009年に初代バウリンガルの後継機となる「バウリンガル・ボイス」が登場するなど、一定の人気を保ち続けている。

 そんなバウリンガルがこの夏、iPhoneアプリとして登場する。コミュニケーション機能を重視して、人気のTwitter機能を活用。これまでの“犬と飼い主の交流”から、“他の飼い主や犬との交流”にまでコミュニケーションの幅を広げたツールにパワーアップしたという。

 Apple Store銀座で開催されたイベント「I Love iPhone × Apps」に、バウリンガルの開発を手がけるインデックスのコーポレートビジネス局 企画営業部 チームリーダーの坂口誠二氏が登壇し、iPhone版開発の背景やオリジナルの機能について説明した。

犬の飼育率が高いiPhone所有者

 iPhone版バウリンガルの開発を後押ししたのは、iPhone所有者の犬の飼育率の高さだったと坂口氏は振り返る。日本で初代iPhoneが登場した直後の2008年8月に同社が行った調査では、2000人のうちの34人がiPhoneを持っており、その半数が犬を飼っていることが分かったという。日本の犬の飼育率は20%以下とされており、それと比べると高い飼育率だったわけだ。2008年10月に、同じ調査を米国で行ったところ、iPhone 3G所有者の犬の飼育率は78%と、やはり高い水準に達した(米国の犬の飼育率は約39%)。

 “iPhoneユーザーの犬の飼育比率が高すぎる”ということで調査会社に確認したところ、「サンプル数が少ないことを割り引いても、相関関係があるのではないか」という結果が得られ、「親和性が高いと感じられた」(坂口氏)ことからiPhone版の開発が決まったという。

Photo 2003年に携帯アプリ版のバウリンガル、2009年に犬のメッセージを人の声で伝えるバウリンガル・ボイスが登場した

犬の気持ちがTwitterのタイムラインに

 iPhone版の大きな特徴として挙げられるのは、Twitter連携によるコミュニケーションのサポート。犬の鳴き声を人間の言葉に翻訳したテキストを、そのままTwitterに投稿できるようにした。「Twitterのタイムラインに、犬のメッセージが載ったら面白い、ということで盛り込んだ機能」(坂口氏)。犬のメッセージだけでなく、飼い主のメッセージも投稿できるので、飼い主同士のコミュニケーション手段としても活用できるわけだ。

 Twitterのプロフィール用アイコンの下には人気投票用のボタンを設置し、気に入った犬に投票できるようにする仕組みも用意した。この機能を使って犬種ごとのさまざまなランキングを表示できるようにして、コミュニケーションの活性化につなげたい考えだ。

 これまでのバウリンガルは、飼い主とペットのコミュニケーションをサポートする役割を担っていたが、iPhone版では「ほかの犬や飼い主、犬同士のコミュニケーションに主眼を置く」と坂口氏。iPhone版バウリンガルで、世界中の犬と犬の飼い主がコミュニケーションできるようにしたい、と意気込んだ。

 iPhone版バウリンガルは7月上旬の提供を目指して開発を進めており、価格は600円を予定(米国版は4ドル99セント)。発売前には、モニターを募ってテストする予定もあるという。また、バウリンガルのほかにも、「犬をテーマにしたiPhoneアプリの第2弾、3弾を企画している」(坂口氏)というから楽しみだ。

Photo iPhone版バウリンガルはボイス翻訳機能のほか、撮った写真を鼻デカに編集する機能も装備

Photo Twitter連携や人気投票機能も用意した

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