コラム
» 2010年03月11日 16時59分 UPDATE

海外ケータイとプリペイドSIMを日本で購入する:第2回 海外ケータイを“個人輸入”――日本語重視ならスマートフォンがお勧め (1/2)

前回は、海外ケータイを購入するにあたっての注意事項を取り上げた。今回は、海外で利用するSIMロックフリー端末とプリペイドSIMを実際に購入する方法を解説しよう。

[Kunihisa Takayama(K-MAX),ITmedia]

安さが魅力の海外ショップで端末を購入する

 日本国内には海外のSIMロックフリー端末やプリペイドSIMカードを販売しているショップが複数ある。国内で営業しているショップのほか、拠点を香港などの海外に置き、日本人向けに通信販売を行っている店もあり、日本語でのやり取りも可能だ。英語に自信がない、また端末選びに不安があるのでショップからもアドバイスが欲しいという人には、こういったショップから購入する方が安心感があるだろう。

 ショップによっては発送の際に独自の日本語マニュアルを同封してくれるところや、オンラインショップだけではなく実際に店舗を持っているところもあり、購入前に実際に端末を手に取ることもできる。ただ、日本に在庫を持っているショップの場合、商品を日本へ送る際の輸送費や、在庫にかかる諸経費などのコストがかかるためか、端末の値段が高額になる場合が多い。

 最近は円高傾向なので、国内のショップもそれを考慮した値下げしているところが多いが、海外のオンラインショップは、国内ショップよりも安いことが多く、同じ端末でも数万円違う場合もある。そこで、今回は端末は海外のオンラインショップで注文し、個人輸入する方法を提案する。個人輸入というと面倒な手続きを連想させるが、実際は国内のネット通販と大差ない。多少英語を読めた方がいいだろうが、読めない文言があっても翻訳サイトを駆使すれば、筆者のように英語が苦手でも対応できるはずだ。

 海外のショップを利用する場合、日本へ発送してくれるショップを選択する必要があるのは言うまでもないが、その中でも実績のあるショップを選びたい。今回利用することにした「1shopmobile.com」(http://www.1shopmobile.com/)は、老舗の「eXpansys」(http://www.expansys.jp/)と並んで、ガジェットマニア御用達ともいえるショップだ。以前は日本語でのやり取りはできなかったが、現在は日本語でのサポート窓口も用意されている。

photophoto 1shopmobile.comは米国のミシガン州にあるショップ。ケータイだけではなく、メモリカードやアクセサリー類も販売しているが、メモリカードは国内で買える製品しか取り扱っていない。アクセサリー類だけを購入するのは、送料を考えるともったいないので、端末と一緒に購入した方がいいだろう
photophoto 売れ筋の端末がトップページに掲載されており、そのほかの端末はメーカーごとに分けて掲載されている。一覧から気になる端末の詳細を見てみよう。なお“Unavailable”と書かれているものは売り切れか取扱終了のモデルなので購入できない

“日本語化”しやすいAndroid端末に注目

 1shopmobileで取り扱っている端末のメーカーは、世界最大手のNokiaをはじめ、Sony EricssonやMotorola、Samsung電子、LGエレクトロニクス、RIM(Research In Motion)、HTC、Appleなど。ほかにAcerやHP、Palmなどの端末も取り扱っている。端末はいずれもSIMロックフリーモデルとして販売されている。対応周波数と、(必要なら)日本語対応か否かに留意して選んでいこう。

 日本語が不要なら、安いものは100〜200ドル程度で購入できる。これらの端末では通話と英文(または中国語)のSMSなどに機能を絞ったものが多いが、安さを重視するなら選択肢に入れておきたい。日本語を使うには、日本語入力システム(IME)などを追加する必要があるので、最低でもJavaアプリが動作するケータイか、スマートフォンを選択することになる。また、後からフォントの入れ替えや日本語入力のためのアプリを追加できないモデルも除外しよう。

 Java対応ケータイやスマートフォンの価格帯は、性能や発売時期によってピンキリだが、安いものは200ドル台、ある程度機能を備えたモデルは300〜400ドル台を目安に考えればいいだろう。最新のスマートフォンは、500〜700ドル台、またはそれ以上のモデルもあるが、最新のOSにアプリが対応していないという問題も起こりうる。また、BlackBerryは専用プランを契約しないとその能力を生かしきれず、プリペイドSIMでの利用形態と購入金額なども考えると、候補から外すのが無難だと思われる。

 以上の条件を考えると、日本語利用のノウハウが蓄積されているNokiaのSymbian S60かWindows Mobile搭載端末、標準で日本語が利用できる「iPhone 3G」や「iPhone 3GS」がリスクが少なくお勧めだ。iPhoneはマルチランゲージ対応なので簡単に日本語に設定できるものの、SIMフリー版はかなり高価な部類に入り、iPhone 3G 8Gバイトでも645ドル、3GS 16Gバイトは775ドルといった具合だ。

 Symbian S60やWindows Mobile端末は少し手間がかかり、日本語入力システムやフォントをインストールする必要がある。これらの方法は一般的にはあまり知られておらず、ハードルが高い。そこで注目したのが、最近増えているAndroid端末だ。筆者はこれまで複数のスマートフォンを利用してきたが、iPhone以外で“日本語化”が最も簡単だと感じたのは、Android端末だけだった。そこで今回は実際に1shopmobileでAndroid端末を購入することにした。なお、日本語の設定方法は次回で取り上げる。

 現在、1shopmobileで販売されているAndroid端末のメーカーは、HTC、Motorola、Samsung、Acerの4社。これらの中には「Nexus One」や、2009年に米国でも話題となったMotorola「DROID」のW-CDMA版「Milestone」も含まれている。Nexus OneやMilestoneは500〜600ドル台で、円高傾向にある今でも5万円以上する比較的高価な端末だ。

photo AcerのAndroidスマートフォン「Liquid」(Liquid A1やLiquid S100と表記されることもある)。Snapdragonや3.5インチのワイドVGA(480×800ピクセル)ディスプレイを採用するなど、Nexus Oneと並べても遜色のないほどのスペックを持つ

 これらの中から筆者が選んだのは、Acerの「Liquid」。同社が2010年後半をめどにスマートフォンを日本市場に投入することを検討していることや、同モデルにはクアルコムのチップセット「Snapdragon QSD8250」が採用されていることなどから興味を持った。

 SnapdragonはNTTドコモの「T-01A」やソフトバンクの「X02T」が採用、Android端末でもNexus OneやXperiaが採用しているチップセットである。1GHzで動作する製品には劣るが、LiquidのSnapdragonの動作クロックはAndroid端末としてはトップクラスといえる性能を持ちながら、価格は2010年1月末時点で399ドル(約3万5000円)と比較的安価だ。対応する周波数も特に問題はなく、詳細は次回あらためて紹介するが、日本語を利用をする上でも不都合はない。

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