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» 2010年03月30日 11時11分 UPDATE

普通の携帯で「セカイカメラ」――KDDIと頓智ドットがAR事業で連携

KDDIと頓智ドットがAR事業で連携する。6月発売のau向けAndroid端末「IS01」にARアプリ「セカイカメラ」が搭載されるほか、KDDIのARアプリ「実空間透視ケータイ」の技術を活用した「セカイカメラZOOM」をau携帯向けにトライアルで提供する。

[山田祐介,ITmedia]

 KDDIと頓智ドットは3月30日、auのAndroidスマートフォンや携帯電話におけるAR(拡張現実)事業で連携すると発表した。6月発売のau向けAndroid端末「IS01」に頓智ドットのARアプリ「セカイカメラ」を搭載するほか、au携帯電話で利用できるARアプリ「セカイカメラZOOM」を6月上旬からトライアルで提供する。両社はこれらの連携を通じ、ARサービスの共同事業化を検討していく。

 ARは、現実空間に電子情報を重ねて人間の認識を拡張する技術のこと。モバイル端末向けサービスでは、GPSや電子コンパスなどを用いて、カメラの映像に位置情報とひも付いたコンテンツを重ねる手法が主流だ。KDDIはARアプリ「実空間透視ケータイ」のβ版を2009年6月に発表しており、頓智ドットはiPhone版セカイカメラを2009年9月から提供している。

 今回、auのIS01には世界で初めてAndroid版セカイカメラが搭載される。ユーザーはアプリを使うことで、「エアタグ」とよばれるテキストや写真などのコンテンツを自分のいる場所に投稿したり、周囲にあるエアタグを閲覧したりできる。iPhone版にはない機能として、エアタグの映った画面で写真撮影が楽しめる「Air Shot」を採用したほか、Androidの「App Widget」機能を活用し、セカイカメラを起動せずに端末のウィジェット画面で周辺のエアタグの状況を確認できる。また、auオリジナルデザインのエアタグテンプレートも用意した。

photo IS01に搭載されたセカイカメラ。iPhoneより画面が大きく、エアタグにも迫力がある
photophoto Air Shotは端的に言えばライブビューのキャプチャー機能だ。セカイカメラのライブビュー画面に専用ボタンが設けられており、気に入ったAR画面を撮影したり、エアタグとの記念撮影を楽しめる

 セカイカメラZOOMでは、au携帯電話をかざした方向にあるエアタグを閲覧できる。同アプリでは、KDDIが実空間透視ケータイで培ったAR技術を活用。カメラ映像にエアタグを重ねて表示する「ライブビュー・モード」に加え、擬似的な地平線を設けた画面にエアタグを表示する「透視モード」の画面を用意した。さらに、遠くのエアタグをズームして表示する機能も搭載する。また、エアタグからEZwebに接続し、商品や「LISMO!」の楽曲を購入できるようになる予定だ。KDDIは6月上旬から期間限定で同アプリを提供し、アプリの成果を受けてARサービスの事業化を検討するとしている。

photophoto au携帯電話向けARアプリのセカイカメラZOOM。BREW 4.0対応の端末で利用でき、「変更の可能性もあるが、現状では39機種の対応を予定している」という。電子コンパス非対応の端末では端末をかざした方向と画面が連動せず、左右キーを使って手動で画面を回転させる。実際にアプリを使用してみたところ、予想以上の軽快な動きに驚いた。透視モード(写真=右)では、上キーを押すことでその先にあるエアタグを見ることができる
photophoto フォトエアタグを選択した画面(写真=左)。テキストエアタグとフォトエアタグを投稿でき、ほかのユーザーのエアタグにコメントを残すこともできる。サウンドエアタグは、再生のみの対応で、投稿はできないという(写真=右)

 なお、実空間透視ケータイのβ版サービス「地球アルバム」「トラベルビューアー」は3月30日をもって終了するが、セカイカメラZOOMの提供後も実空間透視ケータイの研究は続くという。頓智ドットとの連携の理由について、サービス企画に関わったKDDIの伊藤盛氏(コンテンツ・メディア本部 ビジネス統括部 ポータルグループ)は、「セカイカメラのブランド力に加え、ARコンテンツが充実していることが決め手。情報過疎地が少なくなり、より多くのユーザーにARを楽しんでもらえる。またセカイカメラと連携することで、Android端末をはじめとするスマートフォンでのAR事業を展開できる」と話した。

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