第1回 基本性能とキーの操作性が優秀なモデルは?――11機種を比較最新ケータイ徹底比較(NTTドコモ 2009年度冬春モデル編)(2/2 ページ)

» 2010年04月13日 08時30分 公開
[田中聡,ITmedia]
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十字キーとソフトキー:SH-01Bは「TOUCH CRUISER」の操作性に難あり?

 スペックからは分からないが、ケータイの使い勝手に直結する要素の1つが、キーの押し心地だ。キーが押しにくいとカーソル移動や文字入力などがスムーズにできなくなり、ストレスがたまる。キーはどれだけ素早く、正確に操作できるかが重要だ。

 ドコモ端末は、十字キーとソフトキーの配列がメーカーによって異なる。メインメニューの呼び出しはFとN端末、P-02Bは左上ソフトキーから、P-01Bが左下ソフトキーから、SH端末が決定キーから行う。iモード、カメラ、iチャネル、iウィジェット、メールなども十字キーとソフトキーに割り当てられている機種が多いが、配列は端末によって異なる。

 なお、Linuxベースの「ACCESS Linux Platform」を採用したN-01BとN-02Bは、従来のNEC端末からソフトキーの配列が変更されており、MENUキーが左下から左上に、メールキーが左上から左下に、iチャネルキーが右下から右上に、iモードキーが右上から右下に移動した。また、これまでMENUキーに割り当てられていた、マルチタスクの切り替え操作ができるMULTIキーは、ダイヤルキーの下に専用キーとして配置されている。

 機種変更をしてもスムーズに操作できるよう、キー配列はなるべく統一してほしいが、KCP+を採用しているau端末のように、プラットフォームを統合しないと難しいのかもしれない。

 N-01BとN-02BはNEC伝統のニューロポインターを決定キーに装備。このニューロポインターは適度に突起しているので、十字キーと押し間違えることがなく使いやすい。SH-01Bは決定キーにTOUCH CRUISERを搭載しているが、カーソルを移動したつもりが間違えて決定してしまうなど、従来の光学式(光TOUCH CRUISER)と比べてやや使いにくいと感じた。誤操作が多いときはTOUCH CRUISERをオフにした方がいいかもしれない。P-02Bはおなじみのスピードセレクターを採用しており、くるくる回してスムーズにカーソル移動ができた。

 この中で特に押しやすいと感じたのがN-01B。決定キー(ニューロポインター)と十字キーが押しやすいのはもちろん、ソフトキーが大きいのもありがたい。十字キーの押下感はN-02Bよりも柔らかいが、このあたりは好みが分かれそうだ。SH端末のTOUCH CRUISERは、ストレスなく操作できるよう、やはり光学式を採用してほしいところだ。

photophotophoto 左からF-01B、F-02B、F-03B。押下感はF-01BとF-03Bがやや硬く、F-02Bがちょうどよいと感じた
photophotophoto 左からF-04B、N-01B、N-02B。F-04Bは押下感があり押しやすい。N-01Bの方がN-02Bよりもキーの押下感が柔らかく、ソフトキーが大きい
photophotophoto 左からP-01B、P-02B、SH-01B。P-01Bは十字キーがすり鉢状になっていて押しやすい。ソフトキーはやや小さいが、突起していて押しやすい。P-02Bはスピードセレクターを回してスムーズに操作できる。各キーの押下感も心地よい。SH-01Bは十字キーの押し心地はよいが、TOUCH CRUISERの操作には微妙な加減が必要。ソフトキーはアイコンが刻印された形状だが、突起していて押しやすい
photophoto 左からSH-02BとSH-03B。SH-02Bは十字キーが小さいので、指の大きい人には使いにくいかも。決定キーとの距離をもう少し設けてほしかった。SH-03Bの十字キーは押下感があって押しやすい

ダイヤルキー:N-01Bのキーが大きくて押しやすい

ダイヤルキーの大きさと距離
各ダイヤルキーの高さ 上キーから0キーまでの距離
F-01B 約6ミリ 約59.5ミリ
F-02B 約5.5ミリ 約57.5ミリ
F-03B 約5.5ミリ 約57ミリ
F-04B 約6ミリ 約51ミリ
N-01B 約7ミリ 約66ミリ
N-02B 約6ミリ 約62ミリ
P-01B 約6ミリ 約57ミリ
P-02B 約6ミリ 約51ミリ
SH-01B 約6ミリ 約63ミリ
SH-02B 約6ミリ 約58ミリ
SH-03B 約5ミリ −※
※:SH-03Bはキー配列が異なるQWERTYキーボードなので割愛

 文字入力に使うダイヤルキーの操作性も、ケータイの満足度に大きく関わる。この中ではN-01Bが優秀だと感じた。N-01Bは各ダイヤルキーの高さが11機種中最も高い7ミリで、タッチ感も良好だ。N-01Bはダイヤルキーの面積が広い分、十字キーの上キーから[0]キーまでの距離も広いが、筆者が試した限り、違和感を覚えるほどではなかった。このほか、P-01Bのキーも程よく突起していて快適に押せた。

 スライド端末のF-04BとP-02Bは十字キーからダイヤルキーまでの面積が狭い分、指の移動量を減らせるメリットもある。キーの押し心地と直接は関係ないが、F-04Bはディスプレイ部が厚いので、本体を開いた状態だとトップヘビーで持ちにくくなることは付け加えておきたい。

photophotophoto 左からF-01B、F-02B、F-03B。F-01Bはキー同士が離れているほか、押下感もある。F-02BとF-03Bは、F-01Bよりもキー全体の面積が狭いので、指の移動量を抑えられる
photophotophoto 左からF-04B、N-01B、N-02B。F-04Bのダイヤルキーは一見フラットだが、わずかに膨らんでいて押しやすい。N-01Bは各キーが大きくて押しやすく、クリック感もある。N-02Bのキーも押しやすいが、押下感はN-01Bの方がよいと感じた。また、N-01BとN-02Bのダイヤルキーの下にはMULTIキーがある
photophotophoto 左からP-01B、P-02B、SH-01B。P-01Bは各キーが突起していて押しやすい。P-02Bは隙間のないフレームレスキーだが、各キーが盛り上がっていて爪の長い女性でも押しやすそう。「123」キーの上にスペースがあるのも◎。SH-01Bのダイヤルキーは、小さいながらも押しやすいが、十字キーからやや離れているのが少し気になる
photophoto 左からSH-02BとSH-03B。SH-02Bのキータッチは柔らかい。また、本体の裏面がやや滑りやすく手にフィットしにくいので、やや力を入れて持つ必要があり、文字を入力する際に少しストレスを感じた。ソフトバンク端末のように、ダイヤルキーの各ラインにU字型の突起を持たせた「アークリッジスリムキー」を採用してほしいとも思う。SH-03BのQWERTYキーはややフラットだが、押しにくいほどではない。キー間に隙間があるのはよい
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