大手インフラベンダーのHuaweiとZTEは、世界各国でケータイ事業者へ端末を提供している。日本では、エントリーモデルを中心に、ソフトバンクがZTE、イーモバイルがHuaweiの音声端末を開発、供給している。一方、欧州などでは各国の通信事業者が両社のハイエンド端末を自社ブランドで販売する動きが広がっている。CommunicAsia 2010の会場の両社ブースでは、スマートフォンやフルタッチのフィーチャーフォンなどが目立っていた。
HuaweiのAndroid端末は、各国の通信事業者向けに提供中のHSDPA対応「U8100」や、CDMA2000 EV-DO対応の「C8600」をはじめ、発売予定の上位モデル「U8800」も展示。U8800はHSPA+(14Mpbs)に対応するほか、3.8インチのワイドVGAディスプレイと500万画素カメラを搭載している。
さらに、Mobile World Congress 2010で披露されたタブレット型Android端末「SmarKit S7」が、「iPad」の登場後ということもあり、多くの来場者から注目を集めていた。このほか、低価格の小型フルタッチ端末「U7510」や、QWERTYキーボード搭載のストレート端末「U9130」など、コンテンツやSNS連携に注力した製品も展示していた。
ZTEブースでは、Mobile World Congress 2010で発表済みの3G端末「Racer」や、中国で発売される女性向けのV-DO端末「X820」などのAndroid端末や、3G、CDMA、GSMの方式ごとにそろえたQWERTYキー付き「U990シリーズ」などが目立っていた。Huaweiと同じく、ZTEも事業者向け端末はエントリーモデルだけではなく、ハイエンドからSNS対応まで、多彩なモデルを投入している。このほかの特徴的な製品として、ソフトバンクのみまもりカメラ「Z001」のベースモデルと思われる「MF58」も展示していた。
NTTドコモは、夏モデルを含む最新機種をシリーズごとに展示。海外では折りたたみ型のモデルが最近は少なく、高解像度の大きなディスプレイやデザインを重視した端末は日本ならではといえる。そのため、珍しいデザインの端末は、女性の来場者から大きな注目を集めていた。スマートフォンは「Xperia」や「BlackBerry Bold 9700」など海外メーカー製端末に加え、日本仕様のSamsung端末やシャープの「LYNX SH-10B」を展示しており、こちらは男性来場者の興味を引いていた。
サービス関連では、スマートフォン向けアプリのポータルサイト「ドコモマーケット」やiコンシェルなどを紹介。また、LTEプラットフォームのチップサンプルやおサイフケータイのNFCへの取り組みなどの次世代技術に加え、太陽電池充電器や間伐材を利用した木製ケータイ「Touch Wood」も展示していた。
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