結局、行列は観察していたその日の夕方5時過ぎまでほとんど減ることはなかった。途中で短くなったりするものの、しばらくしてから再び見てみると、行列がさらに長くなっていたりする。しかも昼からは一般営業が開始されたため、列をさばくのがさらに遅くなった。「朝の待ち時間を避けたいから夕方来よう」と思っても、夕方は夕方で時間が読めなかったと思う。とにかく「システム回復待ち」に始まって「行列待ち」に終わるという、待ち待ちづくしのiPhone 4購入だった。
ところで、購入プロセスにこそ不満があったものの、iPhone 4自体はすこぶる好調だ。アンテナの“つかみ”の問題や液晶トラブルが多数報告されているが、筆者の端末にはいまのところ顕著な問題はない。AT&Tの電波の悪さは相変わらずといった印象だが(むしろGSMから3Gになって電波のつかみが悪化したかもしれない)、前モデルが初代iPhoneだっただけに、その軽快な動作は非常に気持ちいい。しかもディスプレイが感動といっていいレベルできれいだ。
もう1つよかったことはカメラ性能で、レンズを含む撮影レベルが格段に向上している。今回の記事でいえば、夕方以降に撮影した画像はiPhone 4でのスナップを縮小加工したもの。前までは、ホワイトバランス以前に色や輝度の再現性が低く、お世辞にも使えるというレベルではなかった。iPhone 4のレベルであれば、コンパクトデジカメ代わりに十分利用できそうだ。
3年間の初代iPhoneの苦労をねぎらいつつ、iPhone 4をこれからじっくり使い倒していこうと考えている。
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