SIMロックフリー時代の無線LANルータ「b-mobile WiFi」利用ガイド(前編)これ1つあればだいたいOK(1/3 ページ)

» 2010年10月15日 11時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
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PC+スマホユーザーは、これ1つあればだいたいOK──ポータブル無線LANルータ

photo 日本通信「b-mobile WiFi(BM-MF30)」

 2010年度の上半期、携帯電話やPCデータ通信端末の話題に関連して「SIMロック/SIMロックフリー」という単語がよく聞かれた。中でも、SIMロックフリー端末“用”にNTTドコモのFOMAネットワークを利用できるSIMカード「b-mobileSIM」シリーズを2010年4月に単体販売した日本通信は、その単語に興味を持つユーザーに対して、国内では今までなかなか実現できなかった新たな選択肢を提供した企業の1つである。

 そんな日本通信が発売する“SIMロックフリー”の端末が、今回検証する「b-mobile WiFi(BM-MF30)」である。

 b-mobile WiFiは、3G(HSPA)/GSM通信と無線LANルータ機能を内蔵する手のひらサイズのポータブル無線LANルータで、SIMカードを装着するだけでワイヤレスでのインターネット接続とその回線を複数台の端末で共有できる無線LANルータ機能を備えている。

 ポイントは、SIMロックにより使用する通信キャリアを限定しないSIMロックフリー端末であるということだ。基本は同社b-mobileSIMシリーズ(例えば、データ通信専用のU300は、プリペイド形式で1カ月・30日利用可能で2980円/6カ月・185日利用可能で1万4900円/1年・375日利用可能で2万9800円のプランがある)での利用を想定するが、国内であればNTTドコモやソフトバンクモバイル契約のSIMカードを、そして海外では現地キャリアのSIMカードに差し替えて利用することもできる。製造元は、これまで同社にb-mobile 3Gサービス用USB接続型端末などを提供していた中国ZTEである。


photophoto 本体の面積はよくある名刺ほどで、表面がブラック、裏面がホワイトのツートーンカラーとなっている。表面に製品名のロゴや状態表示用インジケータ、裏面にメーカーロゴのみが入るシンプルなデザインだ。側面に電源とWPS用キー、底面に充電用のMini USB単端子が備わる。

 ところで、3G通信機能を内蔵するポータブル無線LANルータは、2010年10月現在WAN側にも無線LAN、LAN側に有線LANをサポートするといった多機能指向の製品(バッファロー製「ポータブルWi-Fi」など)も登場しつつある。それに対して、b-mobile WiFiの機能は至ってシンプルだ。

 ワイヤレスWAN側(インターネット接続)の通信方式は下り最大7.2Mbps/上り最大5.8MbpsのHSPA(W-CDMA)とGSM、LAN側はIEEE802.11b/g対応の無線LANのみをサポートし、同時接続可能な無線LAN機器は最大5台。交換・着脱可能なリチウムイオンバッテリーを備え、カタログスペックで最大約4時間の動作が可能だ。本体にはMini USB端子を備えるがこれはバッテリー充電用で、(PCとUSB接続して使う)USBモデムとしては動作しない。こんな感じで、機能がシンプルなだけにほぼ名刺大のサイズで厚さは14ミリ、重量も約80グラムとする薄型軽量のボディを実現している。

 b-mobile WiFiは、国内においてNTTドコモとソフトバンクモバイル網(および、これらのMVNOサービス)の3Gネットワークで利用が可能だ。定額で利用できるかは別にして、b-mobileSIMおよびドコモ契約のSIMカードを装着すればFOMAエリアほぼすべて、ソフトバンクモバイルのSIMカードを装着すればソフトバンク3Gエリアで利用できる。

photophoto バッテリーを外すとSIMカードスロットが現れる。バッテリーはリチウムイオンの3.7ボルト/1500mAh出力で、この手の製品としては平均的な仕様だ。情報表示インジケータは表面に4つある。上から右回りに3G(/GSM)の電波強度、通信状態、無線LAN、バッテリーの状態を示す。電波強度は良好な順に緑→赤→赤点滅、バッテリーは同じく緑→赤→赤点滅の順で示される。パターンを覚えないと瞬時に視認しにくいが、とりあえずの状況は直感的に分かるようになっている
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