アップルのiPad版iWorkアプリケーションも、iOS 4.2のリリースにあわせて一斉にアップデートが行われる。中でも、最も大きく刷新されているのがKeynoteだ。
最新のKeynote 1.3は、VGAケーブルでプロジェクタにつないでプレゼンテーションをする間、ちゃんとiPadの画面上にも表示中のスライドが表示されるようになった。さらに、必要に応じて次のスライドを機能させることもできれば、カンペ(スライド中に書き込んだメモ)を表示させることもできる。
また、細かいことだが、アニメーション効果などを実行中で、スライドがまだめくれない状態の間は、画面上に赤いドットが表示されるので、誤操作でスライドをめくり過ぎてしまうことも防げる。
使うユーザーによって、さまざまな可能性を見せるのがiPadの素晴らしいところだ。ブロデリック氏は、ほかにも現在、米国のHiltonホテルなどが開発中のアプリケーションを披露。このアプリケーションを使えば、iPadを使って、宿泊中の部屋のリモコンの温度を調整することや、パーキング担当に、部屋にいながらにして車を正面玄関にまわすようにお願いすることもできるようになる、という。
iOS 4.2のリリースで、今後、ますますビジネス分野での利用にはずみがつきそうなiPadだが、実はこのiPadに関して、もう1つだけ注目すべきポイントがある。それはタッチデバイスでありながら、洗練された使いやすい音声操作インタフェースを備えたことだ。
米国で障がい者向けソリューションを表彰しているDr. Jacob Bolotin Awardsを最近になって受賞したというのだ。今後、アップルのこれらアクセシビリティ機能にも配慮したビジネス系アプリケーションが充実してくれば、iPadは障がい者がかかわれる仕事の幅を広げるツールとしても注目を集めていくことになるかもしれない。
なお、2010年11月22日の22時30分からリリースが始まったiOS 4.2については、今回、明かされた以外にもいくつか新機能がありそうだ。
例えば、日本人に大きく関係するところでは、かな文字が50音順に並べられたキーボードが新たに用意されていることに気が付いた。iPadは、こと日本では、PC慣れしていない年配の方々の間でも人気が高いだけに、これはそうした方々にとって朗報かもしれない。
iOS 4.2のそのほかの新機能やiWorksの最新機能については、追ってレビューなどで紹介したい。
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